東京23区じゃないのに「品川」ナンバー!? 憧れのナンバープレートが交付される「意外すぎる地域」とは!
全国的にも高いブランド力と知名度を誇る「品川」ナンバー。しかし実は、都心から遠く離れた海を隔てた地域を走るクルマにも、品川ナンバーが取り付けられているのです。
憧れのナンバープレートが交付される「意外すぎる地域」とは!
クルマのナンバープレートに記載されている地名は、そのクルマがどの地域で使用されているかを示すひとつの指標となります。
なかでも「品川」ナンバーは、千代田区、中央区、港区、品川区、目黒区、大田区、渋谷区といった東京の中心的な7区を管轄しており、高級車や輸入車が多く走る大都会のイメージと結びついていることから、全国的にも高いブランド力と知名度を誇る存在。
しかし、このステータスシンボルとも言える品川ナンバーが交付されるのは、高層ビルが立ち並ぶ東京23区の中心部だけではありません。
実は、都心から遠く離れた海を隔てた地域を走るクルマにも、品川ナンバーが取り付けられているのです。

その意外な交付対象エリアとなっているのが、太平洋に浮かぶ東京都の島しょ部です。
東京都に属している伊豆諸島には、大島町、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、八丈町、青ヶ島村といった多くの町村が存在します。
たとえば、東京から約120キロメートル離れた伊豆大島や、約280キロメートル以上離れた八丈島などで生活する人々が所有するクルマにも、渋谷区や港区のクルマと全く同じ品川ナンバーが交付されています。
これらの島々は自然豊かで、都心の喧騒とは無縁の環境ですが、制度上は同じナンバープレートの枠組みに組み込まれています。
さらに驚くべきことは、品川ナンバーが交付される最も遠い場所が、伊豆諸島よりもはるか南に位置する小笠原諸島だということです。
小笠原諸島は東京の都心部からおよそ1000キロメートルも離れた絶海にあり、行政区画としては全域が東京都小笠原村に属しています。
民間人が定住して日常生活を営んでいる父島や母島においては、島内を走る乗用車やトラックのナンバープレートにしっかりと「品川」の文字が刻まれているのです。
都心の生活圏から遠く離れた南国の島において、大都会の象徴であるナンバープレートが当たり前のように見られる光景は、非常に興味深いコントラストを生み出しています。
なぜ、これほどまでに遠く離れた離島のクルマに品川ナンバーが割り当てられているのでしょうか。
その理由は、クルマのナンバープレートに表示される地域名が、使用者の住む場所から物理的に近いかどうかではなく、その地域を管轄している運輸支局の所在地によって厳格に決められているというシステムにあります。
東京都の島しょ部には、自動車の登録手続きや車検業務を行う独自の運輸支局が存在しません。
そのため、伊豆諸島や小笠原諸島といった離島エリアの自動車行政は、すべて品川にある東京運輸支局の本庁舎が担当することになっています。
歴史的な背景をたどると、小笠原諸島は1880年に当時の東京府の管轄下に入ったという経緯があります。
それ以来、行政上は東京都の一部として扱われ続けているため、クルマの登録制度においても東京都心の南側を管轄する東京運輸支局の管轄エリアに組み込まれることになりました。
つまり、行政の仕組み上、港区や品川区の住人が自動車を登録する窓口と、1000キロメートル離れた小笠原村の住人が自動車を登録する窓口がまったく同じ施設であるため、交付されるナンバープレートの地域名も同じになるというわけです。
このように、ナンバープレートの地名は単なる地理的な位置関係だけでなく、過去から続く行政区画や運輸支局の配置といったインフラの都合が大きく反映されています。
普段、都会の渋滞の中で見かける品川ナンバーのクルマと同じプレートが、大自然が広がる南の島でも潮風に吹かれながら走っているという事実は、日本の自動車登録制度が持つスケールの大きさと意外性を物語っています。
Writer: くるまのニュース編集部
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