最後まで諦めなかったチャレンジ精神が34号車「Modulo KENWOOD NSX GT3」を4位へ [PR]

スーパーGT 第6戦「SUGO 300KM RACE」の決勝レースが、9月16日(日)開催されました。圧巻の最終ラップで見せたチャレンジ精神で惜しくも3位表彰台こそ逃したものの、今季最上位となる4位を獲得しました。

SUGOの魔物のいたずらか?

 9月16日(日)、スーパーGT 第6戦「SUGO 300KM RACE」の決勝レースが開催されました。土曜日の公式予選を受けてGT300クラスの♯34 Modulo KENWOOD NSX GT3は11番グリッドからレースをスタート。第一ドライバーはエースである道上 龍選手が務めました。

スーパーGT 第6戦「SUGO 300KM RACE」の決勝レースで猛プッシュをかける♯34 Modulo KENWOOD NSX GT3

 コース幅が狭く、抜き所の少ないSUGOのコースで道上選手は序盤をガマンの走行でポジションをキープ。コース上の混戦が落ち着いてきた17周目あたりから順位を着実に上げ続け、30周目には7位まで浮上。31周目に大津選手へとバトンをつなぎました。

 ここでチームはNSX GT3のタイヤを前後4本とも交換。タイヤ無交換や片側交換をしてピット滞在時間を短縮したライバルたちには大きく差を付けられ、19位でコースへと復帰しました。

 しかしこの判断は、レースの後半でチームに大きなチャンスを生み出したのです。

 ニュータイヤを履いた大津選手は、若手らしく貪欲に順位を上げて行きます。そして10位までそのポジションを押し上げたとき、GT500クラスとの交錯でコースオフ。その順位を14位まで落としたものの、すぐに11位までリカバリーするというスリリングなレース展開で、上位を目指していました。

 そして61周目にさしかかった頃、♯31 TOYOTA PRIUS apr GT(平手晃平選手)が後続にプッシュされてSPコーナーでクラッシュしてしまいます。幸い平手選手は無事でしたが、このマシンを撤去するために、コースにはセーフティカー(S/C)が導入されました。

 その後66周目にホームストレートでGT500/GT300マシンの隊列が整えられ、70周目にレースが再開。

 ここで♯34 Modulo KENWOOD NSX GT3は、ギャップを失ったライバルたちを一台ずつ仕留めながら、さらに順位を上げていったのでした。

 これこそが、4本ともタイヤを交換した効果だったようです。

「ライバルたちはタイヤが厳しそうだった」とレース後に語った大津選手は、最終コーナーの立ち上がりに的を絞ってレースを組み立てました。そしてNSX GT3の長所であるストレートスピードを活かし、一台ずつ抜いていったのです。

♯4 グッドスマイル初音ミクAMGと僅かに0.057秒差で4位となった♯34 Modulo KENWOOD NSX GT3

 圧巻は最終ラップでした。それまで7番手に付けていたNSX GT3は♯87 リーガルフロンティア ランボルギーニGT3(元嶋佑弥選手)と♯9 PACIFIC with GULF RACING(久保凛太郎選手)を抜いて5位に。さらに最終コーナーからの立ち上がりで3番手を走る♯4 グッドスマイル初音ミクAMG(谷口信輝選手)、♯88マネパ ランボルギーニGT3(マルコ・マペッリ選手)と3ワイドを展開したのです。

 最後は鼻先の勝負でした。鋭い加速を見せたNSX GT3は、♯4 グッドスマイル初音ミクAMGと僅かに0.057秒差でゴール。惜しくも3位表彰台こそ逃したものの、今季最上位となる4位でレースを終えたのでした。

[PHOTO:田村弥]

【了】

今季最上位の4位となった♯34 Modulo KENWOOD NSX GT3を写真で見る(6枚)

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Writer: 山田弘樹(モータージャーナリスト)

自動車雑誌「Tipo」の副編集長を経てフリーランスに。レース活動の経験を活かし、モータージャーナリストとして執筆中。並行してスーパーGTなどのレースレポートや、ドライビングスクールでの講師も行う。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。A.J.A.J.(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。

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