スズキは、軽乗用車「アルト」の一部仕様変更を発表し、2025年7月22日に発売を開始しました。

　アルトは1979年に初代が発売され、長い間たくさんのユーザに愛されてきたロングセラーの軽セダンです。現行モデルは2021年12月に登場した9代目となり、歴代初のマイルドハイブリッド搭載車が追加されています。

　現行型アルトのボディサイズは、全長3395mm×全幅1475mm×全高1525mm。

　パワーユニットは、660ccの自然吸気直列3気筒エンジンでトランスミッションはCVTのみ。これにモーターを追加したマイルドハイブリッドモデルの2本立てで、駆動方式は2WDと4WDが用意されています。

　先進安全装備では、最新の「スズキセーフティサポート」を全車に標準搭載。6エアバッグや全方位モニターの設定など、安全性の強化などを図っています。

　今回の仕様変更では、デザインや燃費性能、安全性能などが強化されました。とくに注目すべきは、安全装備の強化でしょう。

　ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせた衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポートII」が標準装備され、歩行者や自転車、交差点通過時などの検知能力が高まっています。

　また、「車線逸脱抑制機能」や先行車の「発進お知らせ機能」も新たに追加。「低速時ブレーキサポート」や「パーキングセンサー」も搭載され、安全装備面が大きくグレードアップしています。

　さらにエクステリアの印象も変わっています。

　まずフロントとリアバンパーは柔らかなデザインに刷新。「HYBRID」グレードについては、グリル周辺のメッキフロントバンパーガーニッシュの形状も変更されました。

　またリアにはルーフエンドスポイラーを装着。これにより空力性能も向上しており、28.2km／L（2WDハイブリッド車・WLTCモード）という軽自動車トップクラスの燃費性能も実現。

　インテリアにはネイビーのシートを採用し、落ち着いた室内空間に仕上げられています。ハイブリッドXグレードには、本革巻ステアリングホイールやメッキインサイドドアハンドルも装備されています。

　ボディカラーについても選択肢が広がり、モノトーン8色、2トーンルーフ4色の全12色のラインナップにパワーアップ。

　モノトーンには、新たに「テラコッタピンクメタリック」が追加。2トーンのルーフがホワイトからソフトベージュに変更され、ブラックルーフも追加されています。

　ソフトベージュ2トーンには「シフォンアイボリーメタリック」「フォギーブルーパールメタリック」、ブラック2トーンルーフには「フェニックスレッドパール」「ノクターンブルーパール」を新たに設定。カラーバリエーションもさらに豊かになりました。

　そして、緊急通報やリモートエアコンなどが使える「スズキコネクト」にも適用。24時間対応のオペレーターサービスや、スマートフォンでのエアコン操作や駐車位置確認など、便利な機能も使えるようになりました。

　一部仕様変更された新アルトの販売価格（消費税込）は、114万2900円から158万9500円。仕様変更の規模を考慮すると、かなりお値打ちな価格設定ではないでしょうか。

　広い車内空間や愛らしいデザイン、手頃な価格はそのままに、中身がさらに進化した新アルト。ますますたくさんのユーザーに愛されるであろう、軽自動車市場で注目の1台です。