スバルは2025年7月24日、「フォレスター」に特別仕様車「SPORT Black Selection（ブラックセレクション）」「SPORT EX Black Selection」を発表しました。

　1997年2月に初代モデルが誕生したフォレスターは、スバル独自の水平対向エンジンやAWD（四輪駆動）を備えたクロスオーバーSUV。国内のみならず世界で支持を集めており、現在スバル車で最も販売台数を稼ぐ重要な世界戦略車となっています。

　現行型は、2025年4月に国内デビューしたばかりの6代目です。

　扱いやすいサイズ感と広い室内や荷室空間を両立した先代（5代目）の強みを維持し、6代目のボディサイズは全長4655mm×全幅1830mm×全高1730mm、ホイールベース2670mmで、全長と全幅がそれぞれ15mm拡大したほかは5代目と同じ寸法を保ちます。

　一方で内外装は大きく進化。「堂々とした安心感あるスタイル」を目指し、外観はワイド感や強い骨格感、そして走破性の高さを強調したスタイリングとなりました。

　内装も同様にタフさや安心感を訴求すると同時に、ディテールの造り込みにも手間をかけるなど質感も高めています。

　動的質感もさらに高められ、「スバルグローバルプラットフォーム（SGP）」のフルインナーフレーム構造採用をはじめとする剛性アップや空力向上、乗り心地改善などが図られました。

　スバル独自のステレオカメラを用いた先進運転支援機能「アイサイト」は、広角化した単眼カメラと前側方レーダーを追加。「ドライバー異常時対応システム」や、高精度マップと高精度GPSを用いた「アイサイトX」なども新設定されています。

　パワートレインは、従来の「e-BOXER（マイルドハイブリッド）」に代わるフォレスター初のストロングハイブリッド「e-BOXER（S：HEV）」を初採用したのが大きなニュースです。

　トヨタの2モーターハイブリッドシステム「THS II」（走行用モーター：最高出力119.6ps／最大トルク270Nm）と、スバルの2.5リッター水平対向4気筒エンジン（160ps／209Nm）と四輪駆動による「シンメトリカルAWD」を融合した独自技術を特徴とします。

　プロペラシャフトで後輪を駆動する従来の機械式AWDと組み合わせ、従来通りの優れた走破性も確保しました。

　さらに従来からの1.8リッター「DIT」ガソリン直噴ターボエンジン車（177ps／300Nm）も設定されます。

　グレード展開は、S：HEV搭載車では上質な仕様の「Premium（プレミアム）」と、本格アウトドア仕様「X-BREAK（エックスブレーク）」の2タイプ、ターボ車では「SPORT（スポーツ）」の1タイプを基本とし、それぞれにアイサイトX装着モデル「EX」が上位に設定される6グレード展開となります。

　そして今回、デビューからわずか3か月で新たに追加されたのは、ターボ車“SPORT”系の特別仕様車です。

　内外装をブラックやダークグレーのダークトーンでコーディネートし、金属調のインパネ加飾パネルや、ドアトリムの表皮に「ブランノーブ」を採用することで、スポーティさと上質さを併せ持つ仕様としました。

　ボディカラーは、「ブリリアントブロンズ・メタリック」を含む5色を設定しています。

　特別装備は、外観では18インチアルミホイール（ダークメタリック塗装）や、ダークグレー塗装加飾付フロント＆リアバンパーガード／サイドクラッディング、シンメトリカルAWD Dピラーカバーオーナメント（ダークグレー）などを備えます。

　内装は、ピアノブラック加飾付本革巻ステアリングホイール（ブラウンステッチ、高触感革）、ピアノブラック加飾付本革巻シフトレバー、インパネトリム ブラック（ブラウンステッチ）、インパネ加飾パネル 金属調、ドアトリム（アッパー／ミッド）表皮巻／ブランノーブ［ブラック／ブラック（ブラウンステッチ）］などで質感を高めました。

　さらに高級オーディオシステム「ハーマンカードンサウンドシステム」も装備されます。

　特別仕様車SPORT Black Selection／SPORT EX Black Selectionの価格（消費税込み）は415万8000円から430万1000円。ベース車に対しそれぞれ11万円高の設定です。