新車46万円! ダイハツの「“1人乗り”軽トラ」がスゴかった! 軽より小さい「極超サイズ」&ボンネットタイヤが斬新すぎる! 「ミゼットII」どんなモデル?

かつてダイハツは、「1人乗り軽トラ」ともいうべき「ミゼットII」を販売していました。軽自動車よりも小さなモデルですが、どのような特徴があったのでしょうか。

軽より小さい極超サイズ!?

 ダイハツ「ミゼットII」は1996年から2001年まで販売されていた軽貨物自動車です。

 ミゼットIIの前に、1957年から1972年まで販売されていた3輪トラック「ミゼット」を踏襲したモデルで、ミゼットとは、英語の「Midget(超小型のもの)」からきています。

めちゃ小さい1人乗り!
めちゃ小さい1人乗り!

 ミゼットIIは、軽トラのように荷台を備えた1人乗りのマイクロミニカーで、最小回転半径3.6mという驚異的な小回り性能を実現したモデルです。

 ボディサイズは、全長2790mm×全幅1335mm×全高1705mmと、現在の軽自動車(全長3400mm以下×全幅1480mm以下×全高2000mm以下)より圧倒的にコンパクト。

 角がとれた丸みのあるかわいらしい外観デザインに、フロントボンネットにスペアタイヤを搭載するなど斬新かつユニークなモデルでした。

 パワーユニットには、660cc直列3気筒エンジンをフロントミッドシップレイアウトで搭載。前期型と後期型ではエンジンが異なり、最高出力は前期型が31馬力、後期型が33馬力と、後期型の方が若干パワーアップしています。

 1996年4月に発売されたときのグレードは、「Bタイプ」「Dタイプ」「Rタイプ」と3種類がラインナップされ、最廉価のBタイプでは46万9000円という価格が設定されました。

 1996年8月にはRタイプをベースとした特別仕様車の「Rリミテッド」が設定され、翌1997年には車内に荷室を設けたバンタイプの「カーゴRタイプ」と「カーゴDタイプ」を追加。

 それぞれ4速MTと3速ATが設定され、乗車定員は4速MTが1名、3速ATが2名という仕様となっています。

 1997年10月には特別仕様車「ピックカスタム」「カーゴカスタム」がそれぞれ300台で登場。この特別仕様車は、ボディカラーにツートーンを設定したほか、インテリアではウッド調パネルやプロテインレザーシートなどを備えていました。

 1998年にはこのカスタムシリーズが特別仕様車から通常モデルになっており、ツートーンドアトリムとメッキモールや、ナルディ製のレザーステアリング、エアコンなどが標準装備されています。

 グレードは、トラックタイプのピックモデルが「カスタム」「D」「B」の3種類、バンタイプのカーゴモデルが「カスタム」「D」の2種類になりました。

 乗車定員はBが1名乗り、カスタムとDが2名乗りで、トランスミッションはBが4速MT、カスタムとDが3速ATで、すべて水冷直列3気筒OHCが採用されていました。

 1999年9月には「衝突安全基準の強化」と「軽自動車規格の改定」のためにマイナーチェンジが行われています。

 このマイナーチェンジモデルでは、前述のエンジン出力アップがおこなわれたほか、衝突した場合の安全を考慮してフロントバンパーとフレームになり、それまで前方にあったスペアタイヤがバックパネルに移動されました。

※ ※ ※

 ミゼットIIは、全モデルを通じてシティーコミューターのような、小さくてユニークなかわいらしいデザインが特徴でした。

 登場当初は1人乗りでしたが後に2人乗りも追加し、荷室も備えたカーゴも登場するなど、利便性も向上しています。

 ほかにないユニークなデザインのミゼットIIは、気軽に乗れるサイズ感もあって、今でもマニアたちに愛されています。

【画像】超カッコいい! これがダイハツの「“1人乗り”軽トラ」です!(24枚)

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Writer: 奥彩花

京都府生まれ。車関係のライティングは学生時代から続けており、車に詳しくない方にも分かりやすく興味をもってもらえるような内容を心がけている。

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