トヨタは2025年5月21日、6代目となる新型「RAV4」を世界初公開しました。

　現行（5代目）RAV4で主力グレードだった「ADVENTURE（アドベンチャー）」は新型にもラインナップされますが、どのような点が変わったのでしょうか。

　1994年に初代が発表されたRAV4は、クロスオーバーSUVの先駆者として世界から支持を集める人気モデルです。

　2018年に世界初公開され、2019年に国内の発売を開始した5代目RAV4では、新開発「Toyota New Global Architecture」（TNGA）プラットフォームの採用などで大きく進化を遂げ、国内でも大ヒット作となっています。

　世界180の国と地域で売られ、初代より30年間の累計販売は1500万台を達成。2022年には、グローバル販売台数がトヨタの全車種中で唯一100万台を超える101万6000台を記録するなど、トヨタにとってもその位置づけは年々重要度を増しています。

　そんななか、7年ぶりに6代目の新型RAV4が発表されました。

　開発コンセプトは「Life is an Adventure」。「どこでも行けそう」「なんでもできそう」という、歴代RAV4が培ってきた価値を高めることに注力したといいます。

　新型はプラグインハイブリッド（PHEV）とハイブリッド（HEV）の電動モデルをラインナップし、特にPHEVについては、トヨタ初搭載の最新第6世代ハイブリッドシステムをベースにした新開発プラグインハイブリッドシステムを搭載します。

　またトヨタ車としてはじめて、ソフトウェアづくりプラットフォーム「Arene（アリーン）」を初採用し、「SDV（Software-Defined Vehicle：ソフトウェア定義車両）」量産の第一歩をスタートさせました。

　インテリアデザインは、「アイランドアーキテクチャー」の考えをもとに、水平基調のインパネ回りにさまざまな機能を集約し、島（アイランド）のように一体的に配置するレイアウトデザインを取り入れています。

　エクステリアデザインについては、歴代RAV4の「たくましさ」と「楽しさ」を継承し、“Life is an Adventure”という価値をデザインで表現したといいます。

　なかでもフロントフェイスには、ボディ全体のかたまりで構成された「SUVハンマーヘッド」を採用し、シンプルかつ立体的な強い眼力（めぢから）を与えたと説明します。

　特に、ユーザーニーズの多様化にあわせた、3つのスタイル設定は新型RAV4を特徴づける大きなニュースといえます。

　その内訳は、洗練されたデザインの「CORE（コア）」、走りの楽しさを機能とともに表現した「GR SPORT」、そして無骨さを強調した「ADVENTURE（アドベンチャー）」の3つとなります。

　新たに設定された名称が並ぶ中、アドベンチャーは5代目RAV4で設定されたグレード名が継承されました。

　5代目アドベンチャーでは、専用フロントグリルやフロントバンパー、専用大径ホイールなどの採用でオフロードイメージを強調した仕様としています。

　5代目の特徴である力強いアクティブさと洗練を併せ持つ多角形の造形をさらに強調する、いわば「イメージリーダー」的な位置づけとされたこともあり、国内でも人気の中心となっていました。

　新型（6代目）のアドベンチャーでは、SUVハンマーヘッドのノーズ先端部を高く設定することで、オフロード感の強いプロポーションを強調したといいます。

　バンパーはシンプルな造形ながら縦比率の高い大型グリルとし、力強さを表現しています。

　またワイドトレッド化と専用ホイールやアーチモール採用で、さらにSUVらしい強固なスタンスも手に入れました。

　なお新型RAV4のボディサイズは、全長4600mm×全幅1855mm×全高1680mm、ホイールベース2690mm（数値はCORE HEVモデル）で、全高が5mm低いほかは、5代目RAV4と同じ寸法を保ちます（数値は5代目ベースグレード比）。

　ただしパッケージングの改善などを図り、荷室の使い勝手などを向上しているといいます。

　内装については詳細が明かされていませんが、コアやGR SPORTとは異なる素材を用いたカラーコーディネイトとなっているほか、シート形状なども異なるようです。

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　新型RAV4の詳細なスペックやグレード展開、販売価格などはまだ明らかになっていません。

　トヨタでは、日本での発売を2025年度内に予定していると説明しており、今後の続報が期待されるところです。