ホンダは2023年11月16日、新型「WR-V」を国内投入することを明らかにし、公式サイト上で先行公開しました。
　
　2024年春に発売予定となっていますが、販売店にはどのような反響が寄せられているのでしょうか。

　WR-Vは2023年6月にインドで世界初公開されたコンパクトSUVで、インド市場においては「エレベート」という名称で販売されています。

　生産もインドで行われ、日本に輸入されることとなりますが、国内のホンダ車でインド生産モデルを投入するのは初だといいます。

　グランドコンセプトは「VERSATILE FREESTYLER（バーサタイル フリースタイラー）」。既成概念や固定観念にとらわれず、より自由な発想で自分らしい生き方を表現する人々の思いに寄り添うクルマを目指して開発したと説明します。

　エクステリアは高く配置したベルトラインと厚みのあるボディ造形によって力強さを表現。インテリアはシンプルで水平基調とし運転しやすさを追求しながら、乗員が触れる部分にはソフトパットを採用するなど、上質感も高められました。

　先進装備としては、「ホンダ センシング」を採用し、衝突被害軽減ブレーキやアダプティブクルーズコントロールに加え、踏み間違い衝突軽減、車線維持支援などが設定されました。

　また、コネクテッドサービス「ホンダ コネクト」を採用し、離れた場所からクルマの状態を確認したり、エアコンの操作、クルマがWi-Fiスポットとなる機能などを搭載します。

　パワーユニットは1.5リッターエンジンで、ハイブリッドの設定はなく、駆動方式はFFのみとなっています。

　ボディサイズは全長4325mm×全幅1790mm×全高1650mmで、同じコンパクトSUVである「ヴェゼル」と比較すると5mm短く70mm高い程度と、ほぼ同じサイズです。

　価格は明らかになっていませんが、ヴェゼルよりも安価に設定され、200万円台前半からの設定となる予定です。

　この新型WR-Vについて、すでに販売店ではユーザーからの問い合わせもあるといいます。

　首都圏のホンダ販売店スタッフは以下のように話しています。

「WR-Vはまだ発表されたばかりで、カタログや展示車がなく、販売店として見せられるものは少ない状態です。

　しかし、すでに複数のお客様からは問い合わせを頂いており、『カッコいい』『早く見たい』といった声や、すでに購入を前向きに検討している方もいます」

　11月末からは各販売店においても徐々にPRを開始しているようで、2024年からは本格的に宣伝していくといいます。

　また、関心が高いユーザーについて先出の担当者は以下のように話します。

「特に、現在SUVに乗っていない方からの問い合わせが多い印象で、ホンダ車では先代『フィット』や『フリード』、『インサイト』ユーザーの方から気になるという声がありました」

　新たなコンパクトSUVモデルということもあり、ヴェゼルやそれ以上のサイズからの乗り換えということではなく、これまでコンパクトなモデルに乗ってきたユーザーからの関心が高いようです。

　その一方で、「ボディサイズがもう少し小さければよかった」との声もあるといいます。

　また、別の販売店スタッフは以下のように話します。

「まだ発表されたばかりなので、問い合わせが徐々に始まった程度ですが、年齢層などはまんべんない印象で、乗り換えというよりは安価なガソリンSUVと捉える方が多いと感じます」

　現在ホンダのラインナップでは、ヴェゼルでは約240万円からのスタート、上級モデル「ZR-V」が300万円オーバーとなっています。

　こうしたことから、250万円以下の比較的手の届きやすい価格設定ということも相まって、新たなユーザー層へのシェア拡大が期待されます。

　なお、詳細な装備や価格などの情報は、発売時期が近づくにつれて明らかになると見られます。