2020年1月10日より開催した東京オートサロン2020で、日産は「エルグランド」のカスタマイズカー「エルグランドAUTECH コンセプト」を初公開しました。

「AUTECH（オーテック）」とは、日産車のカスタムや架装などを手がけるオーテックジャパンが展開するサブブランドで、「プレミアムスポーティ」をコンセプトとしています。

　これまでに、「セレナAUTECH」「ノートAUTECH」「エクストレイルAUTECH」「リーフAUTECH」がラインナップされていますが、高級ミニバンであるエルグランドのカスタマイズの提案としてコンセプトモデルがお披露目されました。

　エルグランドAUTECH コンセプトで目を引くのは、大型のフロントグリルです。AUTECHブランドのアイコンになっているドットをちりばめたデザインのグリルが採用されていますが、このドットは、セレナAUTECHなどに採用されているものより粒が大きく、風格がある表情を演出する役割も果たしています。

　また、ボディ各所のメッキパーツに加え、メタル調プロテクターなどにより、上質感とスポーティさを演出。とくに、フロント下部に施されたフロントプロテクターが前方に張り出していて、もともとのエルグランドが持つ存在感のあるデザインに合わせているといいます。

　淡いブルーの光を放つシグネチャーLEDをフォグランプ横に配置して、標準車とはひと味違った雰囲気を演出しています。

　AUTECHブランドの特徴のひとつとして、内外装にブルーが取り入れられていることがあげられます。これは、オーテックジャパンの本社がある神奈川県湘南エリアの海と空をイメージしているといいます。

　エルグランドAUTECH コンセプトにおいても各所にブルーが取り入れられていますが、今回展示されたコンセプトモデルのボディカラーとして、エルグランドでは例がない、重厚なブルーのオリジナルカラーが専用開発されました。

　さらに、専用デザインのアルミホイールには、AUTECHの「A」をモチーフにしたスポークが取り入れられ、足元の印象を引き締めています。

　エルグランドAUTECH コンセプトについて、オーテックジャパンは次のように説明します。

「AUTECHブランドのフラッグシップモデルとして、エルグランドAUTECH コンセプトを提案します。ほかのAUTECHモデルと世界観を共有しつつ、エルグランドのキャラクターを考慮してさまざまなカスタムを施しました。

　ドアミラーや下回りに施したメタル調パーツやドットパターンのグリルなど、ブランドのアイコンをエルグランドにふさわしい形で採用しています。

　発売するかどうかは現時点では未定となりますが、市販化を目指して開発をはじめたところです」

　昨今はミニバンが人気で、とくに高級ミニバンではトヨタ「アルファード」の売れ行きが好調です。エルグランドは高級ミニバンの先駆け的存在ですが、後発のアルファードや「ヴェルファイア」に押されている状況といえます。

　今回初公開されたエルグランドAUTECH コンセプトは、派手さと上質感が共存した個性的なフロントグリルや深みのあるブルーのボディカラーを身にまとい、アルファードの快走に待ったをかけようとしているといえるのではないでしょうか。

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　東京オートサロン2020では、エルグランドの特別仕様車「ハイウェイスター ジェットブラックアーバンクロム」も登場しました。

　この特別仕様車は2018年2月に期間限定で発売したモデルで、ユーザーからの強い要望で特別仕様車とし復活しました。

　外観は、「漆黒メッキフロントグリル」や「漆黒フォグランプフィニッシャー」、「ダークグラファイトフィニッシュ18インチアルミホイール」を専用装備。

　内装は、「プレミアムタンレザーシート（ギャザー付）」を採用するとともに、ドアトリムや本革巻・木目調コンビステアリング、シフトノブに、タン色のステッチ加飾を施すことで、よりプレミアム感あふれる室内空間としました。

　また、「NissanConnect（カーウイングス）ナビゲーションシステム＋アラウンドビューモニター＋後席エンターテイメント」や「ワンタッチオートスライドドア（運転席側）」、「リモコンオートバックドア」などの人気の機能も特別装備しています。

　特別仕様車の価格（消費税込）は437万3600円から573万9800円で、2020年1月29日から発売されます。