新型「“スライドドア”ミニバン」発表! 全長4.9mのトヨタ「アルファード」級サイズに「3列7人乗り」も設定! ディスプレイを大型化したルノー「カングー」欧州仕様とは
ルノーは2026年10月9日、日本でも人気のMPV「カングー」と商用バン「カングー・バン」の改良モデルを欧州で発表しました。今回の改良でどのように進化したのでしょうか。
人気のスライドドアミニバンが進化
ルノーは2026年10月9日(現地時間)、MPV(マルチパーパスビークル=日本でいうミニバン)「カングー(Kangoo)」と商用バンの「カングー・バン(Kangoo Van)」について、装備や性能を進化させた改良モデルを発表しました。
今回の改良では、全車に10インチの大型タッチスクリーンを採用するなど、快適性や利便性を向上。さらに、BEV(バッテリー式電気自動車)仕様ではバッテリーやモーターを刷新し、航続距離や充電性能も高めています。
カングーは、1997年に誕生したルノーのミニバンです。個性的なデザインや広い室内空間、使い勝手のよいスライドドアなどを特徴とし、乗用車から商用車まで幅広いラインナップを展開してきました。
現行モデルは2021年に登場した3代目で、2023年にはロングボディの「グランカングー(Grand Kangoo)」も追加されています。
ボディは全長4490mmの標準仕様と4910mmのロング仕様を用意。標準仕様はトヨタ「ノア」「ヴォクシー」(全長4695mm)より約205mm短い一方、ロング仕様は「アルファード」(全長4995mm)に迫るサイズです。
乗用モデルには3列シートを備える最大7人乗りのグランカングーも設定され、独立した7つのシートを採用しています。また、ロング仕様の「L2」にはクラス最大幅のスライドドアを採用し、乗り降りや荷物の積み下ろしがしやすい設計となっています。

パワートレインには、ガソリン、ディーゼル、BEVを設定しています。
商用モデルのカングー・バンには、最高出力130馬力のガソリンエンジン「TCe 130」のほか、95馬力の「Blue dCi 95」と115馬力の「Blue dCi 115」という2種類のディーゼルエンジンを用意。仕様に応じてマニュアルトランスミッション(MT)またはオートマチックトランスミッション(AT)を組み合わせます。
乗用モデルのカングーやグランカングーについても、モデルに応じてガソリン、ディーゼル、BEVが設定されます。グレードはそれぞれ「Evolution(エボリューション)」と「Techno(テクノ)」の2種類です。
今回の改良では、ガソリン車やディーゼル車を含む全車でマルチメディアシステムを刷新しました。
従来の8インチから10インチへと大型化したタッチスクリーンは、表示品質を向上させるとともに、操作への反応速度を従来の2倍に高めています。
新たに採用された「OpenR Link」はApple CarPlayやAndroid Autoに対応。ナビゲーションを備えない仕様と、ナビゲーションや各種アプリを統合した仕様を用意し、後者では地図システムを従来のTomTomからHEREへ変更しています。
また、USB-Cポートを全車に採用し、乗用モデルのカングーには後席用の2口も追加。スマートフォンのワイヤレス充電器は冷却機能付きのマグネット式となり、出力を従来の15Wから25Wへ引き上げたほか、MagSafeにも対応します。
さらに、新しい緊急通報ボタンや4G・5G対応のeCall(緊急通報システム)なども採用し、安全性や利便性を高めています。
一方、BEV仕様の「E-Tech electric(イーテック エレクトリック)」には、新たに容量52kWhのNMC(ニッケル・マンガン・コバルト)バッテリーを採用。従来の45kWhから容量を拡大し、WLTPモードの航続距離は最大354kmとされています。なお、この数値は発表時点で認証手続き中です。
急速充電の最大出力も従来の80kWから100kWに向上。バッテリー残量15%から80%までの充電時間は従来の40分から30分へと短縮され、30分の充電で最大240km分の航続距離を回復できるようになりました。
普通充電についても、モデルに応じて11kWと22kWの2種類を用意。バッテリー残量15%から80%までの充電時間は、11kWの充電器で3時間30分、22kWでは1時間45分とされています。
モーターも刷新され、最高出力135馬力・最大トルク270Nmと、最高出力155馬力・最大トルク300Nmの2種類を用意。従来の120馬力仕様から動力性能が向上しています。
さらに、回生ブレーキは従来の3段階から4段階へと増え、ステアリングに設けられたパドルで調整できるようになりました。
シフトレバーもダッシュボードに設置する電子式へと変更され、センターコンソールのスペースを拡大。オートホールド機能も備えています。
このほか、充電を考慮したルート案内機能や、充電前にバッテリーの温度を調整するプレコンディショニング機能を採用。新たにV2L(車外給電)機能も備え、対応する電動工具などへ電力を供給することも可能です。
カングーとカングー・バンは引き続きフランス北部のモブージュ工場で生産されます。同工場は1997年の初代モデルからカングーの生産を担っており、2025年には電動カングーの累計生産台数が10万台に達しました。
改良モデルの価格は発表時点では明らかにされておらず、今後発表される予定です。また、具体的な発売日についても公表されていません。
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ガソリン、ディーゼル、BEVと多彩なパワートレインを用意するカングー。今回の改良では全車共通で車載システムや快適装備を進化させ、BEV仕様では航続距離や充電性能などが大きく向上しました。
なお、今回の発表では改良モデルの日本導入については明らかにされていません。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。



































































































