全長3.6m級! “ほぼ軽サイズ”の「7人乗りミニバン」がスゴい!「シエンタ」より“小さいボディ”に3列シート搭載! スズキ「エブリイ プラス」とは?

スズキがかつて販売していた「エブリイ プラス」は、ほぼ軽自動車サイズのボディに3列シートを備えた7人乗りモデルです。どのような特徴があったのでしょうか。

“ほぼ軽サイズ”の「7人乗りミニバン」!

 全長3.6m級のコンパクトなボディに、3列シートを備え、7人乗りを実現したクルマがかつて存在しました。それが、スズキが1999年に発売した「エブリイ プラス」です。
 
 軽ワンボックスカーの「エブリイ」をベースに、1.3リッターエンジンを搭載した小型ワゴンで、後に「エブリイ ランディ」へと車名を変更しています。

 エブリイ プラスは、スズキ初の7人乗りワゴンとして1999年6月に登場しました。

 ボディサイズは全長3675mm×全幅1505mm×全高1915mm。ベースとなった軽自動車のエブリイよりもフロント部分を延長していますが、全長は3.7m以下と、軽自動車よりひと回り大きいものの、“ほぼ軽自動車サイズ”といえるコンパクトな車体に収まっています。

 現在販売されているトヨタのコンパクトミニバン「シエンタ」の全長4260mmと比べても、585mm(約60cm)も短く、その小ささが際立っていることがわかります。

 それでいて3列シートを備え、7人が乗車できる室内空間を確保しているのが、エブリイ プラスの大きな特徴です。

全長3.6m級で7人乗り!
全長3.6m級で7人乗り!

 この小さなボディに3列7人乗りのシートを配置できたのは、室内空間を有効に活用した設計によるものです。エンジンを前席下の床下に収めるとともに、ホイールベースを2350mmに延長。シート配列を「2+2+3」とすることで、7人分の座席を確保しました。

 各座席の足元に十分な余裕があるわけではありませんが、全高1915mmという背の高いボディを生かし、頭上方向にもゆとりのある室内空間を実現しています。

 2列目には左右独立式のシートを採用し、前後270mmのスライド機構を装備。左右のシートの間を通って3列目へ移動できるため、乗り降りのしやすさにも配慮されていました。

 また、3列目シートはワンタッチで折りたたむことができ、荷室を広く使うことも可能です。さらに、前席と2列目シートにはフルフラット機構が備わり、休憩時などにも活用できました。

 後席の快適性にも工夫が見られます。3列目シートの下にはリア専用ヒーターを設置し、正面と左右の3方向に温風を送り出すことで、後席の暖房性能を高めています。

 搭載するエンジンは1.3リッター直列4気筒の「G13B型」で、最高出力85馬力、最大トルク11.3kgmを発揮。トランスミッションには電子制御ロックアップ付き4速ATが組み合わされ、軽自動車よりも余裕のある走りを実現しました。

 発売後も改良が続けられ、1999年12月には装備を充実させた「リミテッド」を追加したことに加え、2000年には一部改良を実施。そして2001年5月のマイナーチェンジでは、車名を「エブリイ ランディ」に変更し、外観や装備が見直されました。

 エブリイ ランディのボディサイズは全長3710mm×全幅1505mm×全高1900~1915mmで、全長が35mm拡大した一方で、ホイールベースは2350mmのまま変更されていません。

 外観には新デザインのメッキ調フロントグリルや大型バンパー、サイドアンダースポイラーなどを採用し、従来よりも上質感のあるデザインとなりました。

 装備面では、上級グレードの「XC」に電動オートステップや2列目シート用の折りたたみ式テーブルなどを設定。さらに、同クラス初となるインパネシフトを採用し、使い勝手を向上させています。

 このように、エブリイ プラスとエブリイ ランディは、軽ワンボックスカーに近いサイズでありながら、7人乗りを実現した珍しいモデルでしたが、2005年には販売を終了。エブリイをベースとする小型7人乗りワゴンの歴史は、ここで幕を閉じました。

 一方、「ランディ」という車名はその後も引き継がれ、現在もスズキのミニバンとして販売されています。

 現在のランディは、トヨタ「ノア」のOEM供給を受けた全長4.7m級のミドルサイズミニバンです。2026年6月には一部仕様変更が行われ、ハイブリッド車に一本化されるとともに、7人乗りに加えて8人乗り仕様も設定されました。

 かつてのコンパクトなエブリイ ランディとは大きく異なりますが、3列シートを備えた多人数乗車モデルという点は共通しているといえるでしょう。

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Writer: くるまのニュース編集部

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