10月から「死亡事故」が急増!? 秋の夕暮れ時は注意したい“魔の時間帯”! クルマと歩行者がやるべき自己防衛策とは
警察庁の統計によると、10月からは薄暮時間帯の死亡事故が増加する傾向にあることが分かっています。では、薄暮時間帯の交通事故を防ぐために、運転者や歩行者などはどのような点に気をつけるべきなのでしょうか。
クルマも歩行者も要注意の「薄暮時間帯」!
最近は全国各地で暑さが和らぎ、次第に秋らしい天候もみられるようになりました。この時期は、日の入り時刻もだんだんと早くなり、夕方には辺りがすっかり暗くなるということも少なくありません。
警察庁は日の入り時刻の前後1時間を「薄暮時間帯」と呼んでいますが、この時間帯は周囲が暗くなって視界が悪くなるおそれがあるため、クルマを運転したり、歩行者が道路を通行したりする際には十分な注意が必要です。
なお、警察庁が2021年~2025年の5年間における交通死亡事故の発生状況を分析した結果、死亡事故は一日の中でも、日の入り時刻と重なる17時台~19時台に多く発生していることが明らかになりました。
さらに、薄暮時間帯における月別の死亡事故件数をみると、特に10月~12月にかけて死亡事故が増加する傾向がありました。
また、過去5年間で薄暮時間帯に発生した死亡事故1555件を分析したところ、「自動車×歩行者」の事故が771件で最も多く、全体の50%を占めました。次いで、「車両単独」の事故が283件(18%)、「自動車×自転車」の事故が153件(10%)などと続きます。
加えて、自動車対歩行者の死亡事故758件を分析した結果、全体の85%にあたる646件が歩行者の「横断中」の事故であり、その横断場所の内訳は、「横断歩道」が203件で31%、「横断歩道以外」が443件で69%となりました。
そして、歩行者が横断歩道以外の場所を横断していたケースでは、クルマが通行する直前・直後の横断や、横断歩道外の横断など、歩行者の約7割に何らかの法令違反があったことも判明しています。
これらを踏まえると、自動車はもちろんですが、歩行者側も通行方法に気をつけるべきといえます。

警察では、薄暮時間帯に自分のクルマの存在を他のクルマや歩行者に知らせるため、「早めのヘッドライト点灯」を呼びかけています。
近年はオートライト機能が付いている車両も多いですが、そうでない場合には「日の入り30分前」を目安に、早めにライトをつけるようにしましょう。
街灯が少ない道路を走行するときや、対向車・先行車がいないときなどは、ヘッドライトをハイビームに切り替えることで、歩行者などを遠くから発見できる可能性も高まります。早めのライト点灯に加え、ハイビームを上手に活用していくことが大切です。
また警察庁は、歩行者に対し、薄暮時間帯に反射材・ライトを活用することや、明るい服の着用などを呼びかけています。たとえば体に反射タスキをかけたり、ライトを持ちながら歩いたりしていると、クルマのドライバーから気づいてもらいやすくなります。
反射材はホームセンターや100円ショップといった身近な店舗のほか、インターネット通販など様々な場所で購入できるため、自分が身につけやすいものを探してみると良いかもしれません。
秋から冬にかけての夕方は、クルマの運転者と歩行者の双方が「見えにくい時間帯」であることを意識し、お互いに安全に配慮した行動をすることが、交通事故を防ぐことにつながります。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。















