Mobil Super High Mileage 0W-20担当エンジニアの本多さんにお話を伺うことができました。

MobilはスーパーGTなど、過酷なモータースポーツシーンで「Mobil 1」といった製品を長年提供してきた信頼のブランドというイメージがあります。どのようなコダワリをもって開発を行ってきたメーカーなのでしょうか？

「Mobil 1の製品は『Keeps Your Engine Running Like New（＝いかにエンジンを綺麗な状態に保つか）』というコンセプトに基づいて開発を行ってきました。

　今回の『Mobil Super』シリーズは、『All round engine protection（＝あらゆる状態でエンジンを守る）』というコンセプトで開発を進めてきた製品です。クルマはお客様の人生にとって、大切なものを乗せて走るもの。クルマの場合、想定外が許されないので、安心して乗っていただける製品の開発を目指しています。」

Mobil Super High Mileage 0W-20の開発でこだわったことは何ですか？

「昔は合成油というと、ゴムの成分を溶かして劣化させるイメージがありましたが、この製品は合成油でありながらゴムの劣化を防ぎ、摩耗の強さを発揮するという背反する性能を両立させています。そのあたりは、API（アメリカ石油協会によるエンジンオイルの規格の認証）で厳しい適応試験を行い、ゴムへの適応性も確認されています。」

ゴムが劣化する前にトリートメントを行って保護するイメージだとおっしゃっていましたね。ちなみに、どのようなクルマに適したオイルなのでしょうか？

「0W-20以下のオイル粘度が指定されている車種であれば、使うことが可能です。6万kmを超えた多走行車向けの製品とうたっていますが、新車で購入した場合、メンテナンスパックを利用してオイル交換をされるケースもありますし、2、3回目の車検が切れるあたりの走行距離が6万kmを超えることをイメージして6万kmとしています。」

このオイルを使うみなさんにはどういった効果を実感して欲しいですか？

「クルマを所有するみなさんには走行距離が長くなってもオイル下がりが起こりにくく、パワーが落ちにくいことや経年でクルマの状態が維持されていることを認識してもらえたら嬉しいですね。整備士の方にはオイルが減っていないことを確認してみて欲しいと思います。もうしばらく、大切な愛車と向き合いたいと願うお客様にお届けしたい製品だと思っています。」

　様々な製品が存在するオイルの世界。今回の本多さんのお話を伺って、オイルは単なる消耗品ではなく、自分のクルマの状態に適した選択肢が存在することを知りました。クルマは工業製品ですが、最適なコンディションを維持するためには消耗品選びも大切。安心あっての楽しいドライブだとすれば、こだわって選びたいものですね。

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［Text：藤島知子　Photo：茂呂幸正］