一般車両は車間「詰めすぎ」 約6割の教習所指導員が「短い」と回答

「あおり運転」にもつながる車間距離を詰めすぎた運転。自動車教習所の指導員に行われたアンケートの結果、ルール遵守がおろそかな一般車両の運転として、もっとも遭遇するのが「車間距離が短い」クルマだと回答しました。いったい原因は何でしょうか。

一般のクルマは車間距離に対しておろそかになっている?

 運転のプロである自動車教習所の指導員は、教習生の指導のために路上での教習を行います。その時に遭遇する一般車のルール違反として、車間距離を詰めすぎていることが多いと感じているようです。

 教習所では適切な車間距離を保つよう指導されているにもかかわらず、なぜ多くのドライバーが車間距離を詰めてしまうのでしょうか。

車間距離が詰まっている状況(写真はイメージ)

 今回、教習所の指導員を対象におこなわれたアンケートのうち「路上教習時、もっとも遭遇する一般車両の運転(ルール遵守がおろそかになっているもの)は何ですか」という設問に対し、半数以上の61.2%が「車間距離が短い」と回答しています。

 適切な車間距離をとることがおろそかになってしまう理由について、教習所の指導員はつぎのようにいいます。

「まず運転に対する『慣れ』が考えられます。また、運転経験が不足している人の場合は、経験不足から周りに流されてしまうこともあるでしょう。

『みんなやってるし今日だけは、今だけは大丈夫だろう』というように、安全意識が薄れていってしまう人も多いのではないでしょうか」

 一方、「おろそかにしているわけでなく、交通ルールを忘れていく人もいるのではないでしょうか」という声も挙がり、忘れてしまったルールを再確認することも重要です。

 ※ ※ ※

 車間距離が短くなってしまうと、とっさのブレーキが間に合わず衝突してしまう危険があるだけでなく、自身は意識をしていなくても前を走るクルマに「あおられている」と思わせてしまう可能性があります。

 適切な車間距離が何メートルなのかについては諸説ありますが、実際に走行中に前のクルマとの距離を測ることは難しく、正しい距離を感覚で測ることはほとんどできません。

 しかし、警視庁をはじめ多くの都道府県警察が推奨している「2秒ルール」を使用すれば、適当な車間距離を簡単に確認することができます。

 2秒ルールの実践方法は、照明灯や電信柱など適当な目標物を決め、前のクルマが目標物を越えてからの秒数を数えるというものです。自身のクルマが目標物を通過した時間が前のクルマの2秒後であれば、「適当な車間距離」であるとされています。

 道路状況やクルマの状態によりブレーキ制動距離は前後することもあるので、必ずしも前のクルマと2秒開いているから事故に遭わないというわけではありませんが、大体の目安として活用できます。

 ※ ※ ※

 車間距離はあまり狭めず、余裕とゆとりを持った運転を心がけるのが大事だといえそうです。

【了】

この車間距離は大丈夫? 具体例を写真で見る(11枚)

【2023年最新】自動車保険満足度ランキングを見る

画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

2件のコメント

  1. 確かに、車間を取らない車が多い。車間を取ったほうが先を見通せるし運転もし易く疲れないと思うのだが。何かみんな運転に余裕が無く、あせっているように感じる。事故を起こすリスクを背負ってまで、なぜなのか理解できない。

  2. 充分な車間距離を保ちたくてもその分通過可能台数が相対的に少なくなるためオーバーフローによる渋滞が生じやすくなる。
    関東の片側2車線道路で中央寄りの車線の方が何故早いのに混んでいるかと言う問いににていて違反をしないと円滑な走行が保てないと言う矛盾。
    路車間完全追随等の追突が完全に起こり得ない状況を実現するか車両交通量を根本的に減らすかしか解決策はないのでは。

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー