現行型とどう変わる? 新型CX-5の進化ポイント

 一方、新型CX-5は、人気のディーゼルモデルがありません。受注を開始する9月頃の時点で用意されるのは、2.5リッターガソリンのマイルドハイブリッドのみ。2027年には、新開発されたストロングハイブリッドの2.5リッタースカイアクティブZが加わる予定です。

 発売時点で搭載されるマイルドハイブリッドの動力性能は、現行2.5リッターガソリンと同等の、最高出力が190馬力、最大トルクは25.7kg-m前後になると思われます。

 WLTCモード燃費は、排気量を2.5リッターとしながら、現行2リッターエンジンよりも優れているとのことで、2WDであれば現行2リッターの14.6km/Lを上まわり、15km/L前後に達すると予想されます。

新型「CX-5」(欧州仕様)

 新型CX-5のボディサイズは、全長4690mm×全幅1860mm×全高1695mmです。注目されるのは全長とホイールベース(前輪と後輪の間隔)が各115mm伸びることで、全長を4500mm台に抑えた現行モデルに比べると、ひとまわり大きくなります。

 そのために室内空間も拡大。身長170cmの大人4名が乗車した時、後席に座る乗員の膝先空間は、現行モデルの握りコブシ2つ分に対して新型は2つ半です。

 後席のドアの開口幅も70mm拡大され、乗降性も向上します。荷室長も54mm伸びるため、ベビーカーを縦向きに積みやすくなります。

 関係者の話を総合すると、新型のプラットフォームは現行モデルを踏襲しつつも、ボディ剛性は着実な進化を遂げるようです。

 足回りについても、ショックアブソーバーの減衰力を高める一方で、スプリングレートを抑えるセッティングを採用。これにより4輪の接地性を引き上げ、ホイールベースが115mm拡大された恩恵も相まって、しなやかで快適な乗り心地と優れた走行安定性をハイレベルに両立させています。

 現行CX-5は、ボディサイズの割にステアリング操作に対して車両が機敏に曲がり、運転感覚がスポーティですが、その代わり、街中を時速50km以下で走ると乗り心地が少し硬いという欠点があり、新型ではこういったところを改善します。

 また新型では走行安定性が全般的に向上するので、パワーステアリングの操舵感を現行モデルよりも少し軽くします。ステアリングの手応えがしっかりしていて、走行安定性も優れていれば、操舵感が軽くても不安を感じにくいというわけです。

マツダ 新型 CX-5のインテリア(Homuraグレード、欧州仕様)

 開発者や販売店スタッフからは、「現行CX-5は男性ユーザーには好評ですが、女性に積極的に選ばれるケースは少ない」という声が聞かれます。新型はこの対策も含めて、しなやかな乗り心地、重さを感じさせないパワーステアリング、シートの柔軟な座り心地などを特徴とします。

 装備では、タッチパネル式センターディスプレイがパソコン画面を連想させる15.6インチに拡大されます。グーグルアシスタントも採用され、特に音声認識機能が大幅に進化するため、音声によるカーナビやエアコンの操作性も向上します。

 以上のように、新型CX-5への進化には期待と懸念の両面があります。

 まず機能面では、最新設計の車種らしく、カーナビの表示機能や通信システム、さらには安全装備が全般的にアップデートされます。走行性能についても、115mm拡大されるホイールベースの恩恵により、安定性と乗り心地のバランスは現行モデル以上に高まります。

 一方で、実用面での注意点も少なくありません。全長が伸びることで居住性や荷室のゆとりは向上しますが、引き換えに街中での取り回しは悪化します。さらに大きな変化として、現行モデルで販売比率の半数以上を占めているディーゼルエンジンが、新型では廃止される見込みです。

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 新型を待つか、それとも値引きを狙って現行モデルを買うか。実際に後者を選ぶユーザーも多く、2025年の国内登録台数はモデルチェンジ直前にもかかわらず前年比1.3倍、特に12月は1.9倍という驚異的な伸びを記録しました。

 気になる新型の価格は、実質的な値上げとなる見込みです。原材料費や輸送費の高騰もあり、新型のマイルドハイブリッド車が、現行のディーゼル車に近い価格帯まで上昇すると予想されます。

 新型か、現行か。その判断を迫られるリミットが近づいています。ここまで新旧どちらを選ぶかで迷う車種も珍しいのではないでしょうか。

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