開発主査とチーフデザイナーが語った新型「CX-5」エクステリアとインテリアの狙い

 マツダは2026年1月9日、幕張メッセ(千葉市)で行われた「東京オートサロン2026」のマツダブースにおいて、新型「CX-5」の商品プレゼンテーションを実施しました。開発主査の山口浩一郎氏とチーフデザイナーの椿貴紀氏が登壇し、モデルの歴史や開発思想に加えて、エクステリア/インテリアの狙いが詳しく紹介されました。

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東京オートサロン2026のマツダブースで展示された新型「CX-5」のエアロパーツ装着車(欧州仕様)

 新型CX-5が掲げる商品コンセプトは、「新世代エモーショナル・デイリーコンフォート」です。人をワクワクさせる走りの楽しさと、日々の移動で実感できる快適性を高次元で両立させることがテーマだと言います。

 では、新型CX-5はデザイン面でどんなポイントを磨いたのでしょうか。

大きくなっても“まさにCX-5”に見せる

 新型CX-5はパッケージングが大きく進化し、全高は30mmアップ、ホイールベースは115mm延長されています。その一方で、ボディが伸びると車両全体のシルエットが「四角く見える」といった課題が出やすいのも事実です。

 そこで狙ったのが、「スポーティなスタイリングと機能性の両立」です。つまり“かっこいいけど使える”というCX-5らしさを崩さないことが、新型のデザイン目標だと説明されました。

東京オートサロン2026のマツダブースで登壇した、開発主査の山口浩一郎氏(左)とチーフデザイナーの椿貴紀氏(右)

 サイドビューは縦横比を維持したまま拡大し、サイズが増しても違和感のないプロポーションを実現。見た瞬間に「まさにCX-5」と感じられる外観を目指したと言います。

 さらに、サイドウインドウグラフィックはCX-5らしいモチーフを継承しました。タイヤまわりは歴代で最も“タイヤにトラクションがかかる形状”を工夫して取り入れ、スタンスの良さを演出しています。

 新型CX-5の造形は“シンプル化”がキーワードです。ドア上に走るキャラクターラインは整理され、キャビン周囲の一本へ集約。絞り込みに呼応するように、4輪が有機的に張り出す造形としたことで、SUVらしい踏ん張り感を強調しています。

  • 新型CX-5の造形は“シンプル化”がキーワードだが、ボディサイズが拡大しても“CX-5らしさ”を崩さないことが、新型のデザイン目標だったという

 日常の街中でも、週末のアクティビティーでも、さらにフォーマルな場でも違和感が出にくい“乗用車感”を兼ね備えた点も特徴として語られました。

フロントは「厚み」と「視線」で存在感アップ

 フロントフェースでは、ボンネット先端が現行型比で50mm伸びています。またボンネットの高さもCX-60と同等に引き上げられ、厚みのある顔つきとすることで、信号待ちやショールームでも他SUVに負けない存在感を狙ったとのことです。

新型CX-5のフロントフェースは、厚みを持たせ、存在感あるデザインを採用している

 ランプは、デイタイムランニングライト(DRL)を階段状に配置した構成が特徴です。開口部は内側へ寄せることで、前方をしっかり見据えるような表情を作り込んだと言います。

 さらに“赤いアクセント”もポイントです。ランプ消灯時に寄り目でナローに見えがちな印象を補正し、ワイド感をサポートする役割を持たせたとのこと。この赤は初代ロードスター(NA型)のクラシックレッドに近い色を採用したと説明されました。

新型CX-5のヘッドライト中央に配置された“赤いアクセント”

 また横から見ると「ある数字が見える仕掛け」もあるようですが、これはぜひ実車で確認してみてください。

リアはワイド感だけでなく「積みやすさ」も追求

 リアデザインでは、トランク下端の位置を18mm下げたと言います。これは、重い荷物を積むシーンを想定し、使い勝手を向上させた工夫だと説明されました。また、黒色部分を厚く見せることでボディ色の見える領域を上下に圧縮し、視覚的にワイドでスタンスの良い印象を強化。「MAZDA」ワードマークは内燃搭載車として初採用され、リアのワイド感をさらに補強したといいます。

使い勝手に配慮しながら、ワイドなスタンスに見えるよう工夫された新型CX-5のリアデザイン。「MAZDA」エンブレムも日本国内仕様車としては初めての採用

 そしてクォーターピラー(Dピラー)は、マツダ3のような“スコップ的でエモーショナル”な造形を取り入れたとのこと。デザイナーはこれを「富士山型」の造形と表現し、後ろ姿の印象づくりにもこだわったことが語られました。

「富士山型」の新型CX-5のクォーターピラー(Dピラー)まわりは、“スコップ的でエモーショナル”な造形を取り入れたという

インテリアは“走る歓び”と“くつろぎ”の二刀流へ

 インテリアは、ドライバーの走る歓(よろこ)びと、乗員のリラックスを両立する考え方でまとめられています。ポイントは水平要素の強化です。エアコン吹き出し口に水平加飾を追加し、ドアトリムからインパネ、対向ドアトリムへと続く水平ラインで広々感を演出。ステアリングセンターのホーンパッドにはワードマークが採用されました。

新型CX-5のインテリアは水平基調のデザインを採用。また、ステアリングのホーンパッドには「MAZDA」の文字が入る

 また、ボンネットの高さアップによりフェンダーの視認性が向上し、車幅感覚がつかみやすいメリットもあると言います。

白黒内装+新色「ネイビーブルーマイカ」に注目

 室内カラーは、白黒ツートン内装が紹介されました。白内装は汚れが不安になりがちですが、体に接する部分を黒のスエード調素材で、それより上部は白の2色でコーディネートされています。これにより、日々の汚れが目立ちにくく、かつ外から見える範囲や室内に座った際の明るい開放感のあるイメージは従来の白内装と大きく変わりないという、見栄えと使い勝手を両立させた配慮を盛り込んだと説明されています。

新型CX-5のインテリア(白黒ツートン内装)

 さらに新色「ネイビーブルーマイカ」は、現行のディープクリスタルブルーをアップデートする形で登場しました。キーワードは“高解像度化”(ハイレゾリューション)で、ハイライト部で白っぽく見えず、常に青/ネイビーを感じられる色調を狙い、マイカのフレークサイズを微細化し、見る方向によって高精細な表情を実現したといいます。

 またネイビーブルーマイカはマツダの「匠塗(TAKUMINURI)」には該当せず、通常選択可能なボディカラーであるのも注目ポイントです。

東京オートサロン2026のマツダブースで初公開された新色「ネイビーブルーマイカ」は、「明るいところは鮮やかなブルー」に、「暗いところは深く美しいネイビー」に見える表現を目指したという

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 新型CX-5は、パッケージングの進化に伴いプロポーションが大きく変わるなかでも、“CX-5らしさ”を守るための設計と意図が随所に詰め込まれていました。

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