新「CX-5」の開発コンセプト「新世代エモーショナル・デイリーコンフォート」とは
マツダは2026年1月9日、幕張メッセ(千葉市)で行われた「東京オートサロン2026」のマツダブースで新型「CX-5」の商品プレゼンテーションを実施しました。開発主査の山口浩一郎氏とチーフデザイナーの椿貴紀氏が登壇し、モデルの歩みから商品コンセプト、パワートレイン戦略、居住性、安全思想、HMI(Human Machine Interface)刷新まで、幅広く解説しました。
>>現行モデルがほしい人は急げ! マツダ「CX-5」について詳しくはこちら

新型CX-5の開発方針として掲げられたのは、「日々の生活に徹底してこだわり、ミドルサイズSUVの王道を極める」こと。相反しがちな“走りの楽しさ”と“日常快適”を高い次元で両立したモデルを目指したと言います。
その象徴となる開発コンセプトが「新世代エモーショナル・デイリーコンフォート」です。
多くのユーザーに支持されたマツダ基幹モデルが次世代へ
CX-5は初代(2012年)でスカイアクティブ技術と「魂動」デザインを初採用し、機能的で街中でも扱いやすい価値を提供してきたと説明されました。
2代目では成功を継承しつつ、上質さと洗練を高め、世界100カ国以上で累計450万人以上に支持(※)される基幹モデルへ成長したと言います。新型は、そうした歴史を踏まえながら、HMIやコネクティビティー、先進安全装備の強化といった“新世代価値”を上乗せする位置づけになります。
※2026年1月9日に実施された本プレゼン時点の数値

全車ハイブリッド化! 2027年以降には「スカイアクティブZ+ストロングHV」も導入予定
新型CX-5の大きな注目ポイントは、全車にハイブリッドを設定することです。「スカイアクティブ2.5リッター+マイルドハイブリッド」を採用し、自然吸気エンジンらしい出足の良さと、マイルドハイブリッドのスムーズさを両立する狙いが語られました。
さらに目標として、現行モデルの2リッターガソリンエンジン搭載モデルよりも、2.5リッター+マイルドハイブリッドのほうが燃費を上回るよう開発が進められているとのこと。排気量が大きいほうが燃費で有利になるという“常識に逆らうテーマ”を掲げた点は、開発の意欲が感じられる部分です。

また将来的には、2027年以降に「スカイアクティブZ+独自のストロングハイブリッドシステム」を組み合わせたパワートレインを導入予定と説明されました。
独自燃焼技術にガソリン/ディーゼルの技術融合、さらに電気技術が加わることで、豊かな低速トルクとガソリンらしい伸びの良さを両立する狙いがあると言います。

走行面では、安心感と軽快さを新次元で高めた“人馬一体フィール”を掲げ、乗り心地についても現行より快適性を高める方向性が語られました。
ホイールベース+115mmで後席の使い勝手が大幅に向上
日常快適の進化として特に大きいのが、居住性と乗降性です。新型CX-5はホイールベースが115mm延長され、後席空間が拡大されました。具体的には、座面周辺の奥行き指標となる“ヘッドルーム”が29mm拡大。膝前空間は64mm拡大され、後席の余裕を大きく高めています。
さらにドア開口位置を約70mm後方へ移動し、乗降性を大幅に改善する設計とされました。

リアドアも改良し、子どもでも乗り降りしやすい形状を採用。家族利用への配慮を強めたと言います。スカッフプレート(ステップ)も、高さを15mm見直し、幅も拡張することで足運びを改善。足元には機内持ち込みサイズのスーツケースが入るスペースも確保したと説明されました。
荷室拡張で大型スーツケース4個+ベビーカー縦積みも想定
荷室は、床面積が縦方向に45mm拡大し、室内高も拡大したと言います。積載例としては、大型スーツケース4個や、ベビーカーを横方向だけでなく縦積みが可能な設計を想定しているとのことです。
また、トランク下端の位置を18mm下げることで、重い荷物の積み込みもしやすくしたと説明されました。これらの数値から、現行型と比べてより日常の使い勝手が進化していると言えそうです。
Google搭載でコネクティビティーを大幅強化
安全思想の柱として語られたのは、優れた視界・視認性、理想的なドライビングポジション、運転集中を支えるコックピット設計です。今回の刷新重点は、このコックピット設計にあると説明されました。新型CX-5は、必要なスイッチは物理で残しつつ、直感的なタッチスイッチと高い音声認識を採り入れています。
そしてコネクティビティーの中心となるのが、Google搭載です。

ナビにはGoogleマップ、音声アシスタントにはGoogleアシスタント、アプリにはGoogle Playを採用し、スマホ接続なしでも利用可能な設計だと言います。例えば、近隣で口コミが良い店を音声検索し、そのままナビ誘導するといった使い方も想定されています。
メーターは世代一新され、特徴的な形状がハンドル内に収まりの良いGUI(Graphical User Interface)を採用。センターディスプレイは大画面・高鮮明化され、後席からも見やすく、乗員全員でコンテンツを楽しめると語られました。
また、コマンダースイッチの機能はセンターディスプレイへ統合し、エアコンや音楽操作がスマホライクで、初めて操作する人でもわかりやすいように設計されています。さらにホーム画面はユーザーがカスタマイズでき、複数コンテンツを表示できるなど、使い勝手の向上もポイントです。
CX-5は“走り”と“生活”の両立を次世代へ
新型CX-5は、全車ハイブリッド化という大きな変化に加えて、後席・荷室の拡大、乗降性改善、Google搭載によるHMI刷新など、日常の快適性を底上げする進化が詰め込まれたモデルとして紹介されました。

ミドルサイズSUVの王道を極めるという方針のもと、走りのワクワクと生活の楽しさを高次元で統合する。新型CX-5は、そんな1台に仕上がっているようです。





