いよいよ出た! 気になるCX-5を徹底解剖!

 マツダのグローバルエースであり、スタイリッシュな都市型SUVの代名詞とも言える「CX-5」が、ついにフルモデルチェンジされ発売されました。

マツダはCX-5をフルモデルチェンジし、2026年5月21日に発売した。写真はG/EXパッケージ(ソウルレッドクリスタルメタリック)

 クルマは長く乗るものですから、試乗しないで買うのはリスクも伴います。特にSUVは走行性能も大切な魅力です。CX-5は高価格車でもありますから、試乗で車両を確認してから買うのが良いと思います。

ちょっと大きくなった? 新型CX-5のサイズをチェック!

 新型CX-5のボディサイズは、全長が4690mm、全幅は1860mm、全高は1695mmです。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2815mmです。

ボディサイズの拡大に伴い、ホイールベースも延長された新型CX-5。その恩恵は車内の快適性向上として還元されている

 このサイズを従来型と比べると、全長とホイールベースは115mm長く、全幅も15mmワイド化されています。全高は5mm高いです。大きく変わるのは、全長とホイールベースです。

 外観デザインは、従来型に近いです。よく見ればフロントマスクは彫りの深い形状ですが、左右に切れ上がった薄型ヘッドランプ、太めのリアピラーなどは、従来型から継承されています。

 インパネの周辺は、スッキリとシンプルです。以前の取材で、開発者は「音声認識機能が大幅に進化しました。エアコンやオーディオの操作などが音声で行えるため、スイッチ類を少なくすることが可能になりました」と述べています。

最上級である「L」グレードの内装。運転席や助手席にも電動調節機能があり、シート表皮は本革だ。大型のセンターディスプレイも目を引く

 シートの座り心地も、以前の取材で、実車によりチェックしています。前席はマツダらしく背中から大腿(だいたい)部をしっかりと支える座り心地で、長距離を移動する時でも疲れにくいです。

足元広い! コブシ3つ弱の快適空間

 後席はホイールベースを115mm拡大した効果で、足元空間を広げました。身長170cmの大人4人が乗車した時、後席に座る乗員の膝先空間は、握りコブシ3つ弱を確保しています。

ホイールベースの拡大によって、より広々としたCX-5の後席空間

 従来型は2つ弱だったので、足元が広々としています。頭上にも握りコブシ1つ半の余裕があり、新型CX-5の後席は、SUVの中でも広い部類に入ります。

 乗降性も向上しました。ホイールベースの拡大で、後席のドアの開口幅が広がったからです。乗降時に足がスムーズに車内へ入るようになりました。

 荷室長(荷室の奥行き寸法)も拡大して、マツダでは、ベビーカーを縦方向に積みやすくなったとアピールしています。

後席の居住性向上とともに、荷室の寸法も拡大した。大きな荷物も簡単に積載できるほどの容量を持つ

 その代わり注意点もあります。全長が115mm拡大されたので、車庫入れや縦列駐車は、従来型に比べて少しだけ難しくなっているでしょう。

 また、小回りの利きが悪化している可能性もあります(最小回転半径は、5.5mから5.6mに)。

 従来型はミドルサイズSUVの居住性や積載性を備えながら、全長を4500mm台に抑えていたこともメリットでした。先代型のユーザーが新型に乗り換える時は、運転しにくくなっていないか、試乗車で確認する必要がありそうです。

ディーゼルエンジンよさらば! 新時代の心臓部はこれだ

 新型の最も大きな変更点はエンジンです。従来型では直列4気筒2.2リッタークリーンディーゼルターボがあり、国内ではCX-5の約半数がこのエンジンを搭載していました。しかし新型にはディーゼルモデルが用意されません。直列4気筒2.5リッターのマイルドハイブリッドのみです。

フルモデルチェンジしたCX-5では、ディーゼルモデルが廃止され直列4気筒2.5リッターのマイルドハイブリッドのみの設定に

 従来型のディーゼルは、実用回転域の駆動力が4.5リッターのガソリンエンジン並みに高く、燃料代は軽油価格の安さもあり、1.2リッターから1.5リッターのノーマルエンジンを搭載するコンパクトSUVと同等でした。この高効率なディーゼルモデルが廃止されたのは残念です。

 新型CX-5が搭載するマイルドハイブリッドのWLTCモード燃費は、2WDが15.2km/Lで4WDは14.2km/Lです。マイルドハイブリッドの搭載により、従来型の2リッターエンジン(14.6km/L・14.0km/L)よりも優れています。

 2027年以降には、新開発のスカイアクティブZを使ったストロングハイブリッドモデルも追加設定されます。

ズバリこれが買い! コスパ良好な真ん中グレード

 新型CX-5のグレード構成は3種類で、Sの2WDが330万円で4WDは353万6500円、中級のGは352万円(2WD)・375万6500円(4WD)、上級のLは407万円(2WD)・430万6500円(4WD)です。

写真は「L」ジェットブラックマイカ(2WD)だ。最上級モデルということもあり、装備が充実している。価格は407万円(2WD)・430万6500円(4WD)だ

 実用面で必要な安全装備は、最も安価なSも十分に装着しています。中級のGになると、運転席の電動調節機能、上級シート表皮、リアゲートの電動開閉機能などが追加されます。

 最上級のLでは、助手席にも電動調節機能が加わり、シート表皮は本革です。また、ハイビーム走行時に対向車へのまぶしさを抑える機能、大型のセンターディスプレイなども追加装着されます。

 機能や装備と価格のバランスを考えると、中級のGが最も買い得です。ベーシックなSに比べると、22万円の上乗せで、多くのユーザーが欲しいと考える実用装備が加わるからです。

筆者(渡辺陽一郎)がお勧めしたいのはGグレードという。写真は「G/EXパッケージ」ソウルレッドクリスタルメタリック(4WD)

 Gを買い得グレードにした背景には、先代型で人気の高かったXDブラックセレクション2WDの価格が345万9500円、4WDは369万500円だった事情もあります。先代からの乗り換えを容易にしているのです。

 またGの推奨される買い方として、運転支援機能を充実させたり、Boseサウンドシステムが装着される22万7700円の買い得なセットオプションを加えると、快適性を一層高められます。

「G」グレードにオプションを加えて、自分好みの車両を作っていくのもお勧めだ

 新旧モデルを比較すると、エンジンはクリーンディーゼルターボからガソリンのマイルドハイブリッドに変わりますが、ボディの拡大で居住空間や荷室は広がります。

 装備も進化します。若干の値上げが含まれますが、SUVの中では割安です。ほかの車種に当てはめると、ハリアーに直列4気筒2リッターノーマルガソリンエンジンを搭載したGの371万300円よりも約19万円安いです。

 そして本革シートなどが欲しいユーザーは、55万円を加えて最上級のLを選ぶと良いでしょう。エンジンは1種類で、グレードも3種類ですから、従来型に比べるとバリエーションがシンプルで選びやすくなっています。

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