ディーラー5社による共同企画として生まれた、唯一無二の特別なロードスター
登場から10年が経過した現行型のND型ロードスターは、過去にさまざまなボディカラーが設定されてきました。しかし過去のロードスターに設定されていたものの、現行型には現在まで設定されていないカラーがあります。それが緑系のカラーです。

特に初代のユーノスロードスターの「Vスペシャル」に設定されたネオグリーンと名付けられた緑のカラーは、ブリティッシュライトウェイトスポーツの雰囲気も兼ね備えており、現在でも根強い人気のあるカラーです。
そんな初代のネオグリーンを現代風にアレンジしたカラーをまとったNDロードスターが、2025年10月4日と5日に、富士スピードウェイ(静岡県小山町)で行われた「マツダファンフェスタ2025」の会場に登場し、なんと展示即売がなされたのです。
この車両は東海マツダが音頭をとって、北関東マツダ、甲信マツダ、関東マツダ、静岡マツダのディーラー5社による共同企画として生まれたもので、緑のボディカラーはフルラッピングで実現しています。
もともとは東海マツダのオリジナル企画として、1台のみの販売を予定していたということですが、他のディーラーに声をかけたところ賛同が集まったということで、「5つの販売会社」に合わせて「5台限定」で販売となりました。
この車両は、ソフトトップモデルのSスペシャルパッケージの6速MT車の新車がベースで、メーカーオプションのツーリングパッケージを装着。さらに特別装備として、オートエクゼのストリートスポーツサスペンションキット(KIJIMA-SPEC)やヘリカルショートアンテナが備わります。

ボディカラーはラッピング、とひと言で言っても、ドアの内側やサイドシル、トランクのボディ側のパネル部分など、日常使いで目に入る部分は抜かりなくラッピングがなされており、施工にあたってはバンパーやボンネット、ドア内張りなどを一度外して施工するという力の入れようです。
それだけに通常のラッピング施工費は106万2248円(消費税込み、以下同)と非常に高価となっていますが、今回の車両は特別装備のアイテムも込みで415万3600円。通常よりも40万円ほど安い価格設定となっており、緑系のNDロードスターが欲しいと考えていた人にとっては非常に魅力的なものとなっていました。
またベース車のカラーは有料色の「マシーングレープレミアムメタリック」が選ばれていますが、これは ボディラッピングの耐用年数である3~5年が経過したあと、ラッピングを剥がして再び新車状態の塗装でドライブを楽しんでもらいたいという思いから、本カラーを選んでいるそうです。
そういったオトク感もあってか、なんと限定5台の車両は土曜日(マツダファンフェスタ2025初日)の午前10時の段階で完売となってしまったとのこと。ディーラーの担当者は前日まで「1台も売れなかったらどうしよう……」と不安を抱えていたといいますが、その不安は杞憂(きゆう)に終わったと言えるでしょう。
なお、この緑のNDロードスターは5台限定販売ですが、今回の反響を受けて今後もこのようなラッピング企画を検討していくほか、すでに保有している車両のラッピングの相談なども東海マツダをはじめとして受け付けていく予定とのことなので、気になる人は今回のディーラー5社に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

