フロントマスクがとても似ているCX-60とCX-80 内装にはどのような違いがあるの?

 マツダの新世代ラージ商品群第1弾として2022年に登場したCX-60と、その国内第2弾として2024年に登場したCX-80は、どちらもFRレイアウトベースらしいスポーティな走りと、上級モデルにふさわしい高い質感が人気のモデルとなっています。

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CX-80「XD-HYBRID Premium Sports」(上)とCX-60「XD-HYBRID Trekker」(下)のフロントマスク

 この2車種は、共通するフロントマスクを持っていることからもわかるように兄弟車関係にありますが、大きく異なるのが乗車定員で、CX-60は2列シートの5人乗り。対するCX-80は3列シートの6人もしくは7人乗りとなる点が挙げられます。

 それ以外の部分では一見すると同一にも思えますが、果たしてそれ以外の部分ではどんな違いがあるのか、チェックしてみたいと思います。

インストルメントパネル周辺

 まずはインストルメントパネル周辺からですが、ここはグレードによってカラーは異なるものの形状は同一で、12.3インチのフル液晶メーター(一部グレードでは7インチマルチスピードメーター)や12.3インチセンターディスプレイ(一部グレードでは10.25インチセンターディスプレイ)も同一です。

  • CX-80「XD-HYBRID Premium Sports」(左)とCX-60(右)「XD-HYBRID Premium Sports」の内装

 ただコネクティッドサービスには一部違いがあり、CX-80ではコネクティッドサービス通信回線を用いて「Amazon Alexa(アマゾン アレクサ)」や「マツダオンラインナビ」(専用SDカードが別途必要)が利用できるのに対し、CX-60ではこれらのサービスは現在のところ提供されていません。

 それ以外ではフロントシート形状やセンターコンソール、充電ソケットやスイッチ類などはともに共通となっており、フロントシートから眺める景色だけで両車を見分けるのは困難と言えるほどです。

セカンドシート

 続いてはセカンドシートをチェックしてみましょう。5人乗りのCX-60は当然ながら3人がけのベンチタイプのシートとなりますが、CX-80は7人乗り仕様がベンチシート、6人乗り仕様が左右が独立したキャプテンシートとなり、グレードによってセンターウォークスルー仕様と、アームレスト付きコンソールが付く仕様が用意されています。

  • CX-80「XD-HYBRID Premium Sports」(左)とCX-60「XD-HYBRID Premium Sports」(右)のセカンドシート※CX-80は「アームレスト付コンソール付車」

 またベンチシート仕様もCX-80は6:4分割可倒式となるのに対し、CX-60は4:2:4分割可倒式となり、荷室からセカンドシートを倒すことができるリモコンレバーが備わります(一部グレードでは6:4分割可倒式)。

 そしてCX-80では一部グレードにセカンドシートにもシートベンチレーションが用意されますがCX-60には設定がなく、フロントセンターコンソール後端にセカンドシート用のエアコン吹き出し口は両車とも備わるものの、CX-80は後席用のエアコンを個別に設定できるためコントロールパネルが備わる点も大きな違いとなっています。

  • CX-80「XD-HYBRID Premium Sports」(左)とCX-60「XD-HYBRID Premium Sports」(右)のセカンドシート用のエアコン吹き出し口

 そのほか細かい部分では、エアコン吹き出し口下部に備わるUSBタイプCのソケット位置が両車で微妙に異なる点と、AC150W電源ソケットがCX-60はUSBタイプCソケットの横に備わるのに対し、CX-80はラゲッジルーム右側に備わるといった違いもあります。

 CX-60には存在しない3列目スペースに関しては、2名分のシートが備わるのは当然として3列目用のエアコン吹き出し口も備わり、USBタイプCのソケットも用意される(一部グレードを除く)点もCX-80ならではのポイントとなっています。

ラゲッジスペース

 最後にラゲッジスペースですが、CX-60は荷室幅の最大が約1275mm、タイヤハウス部で約1130mmとなっており、荷室高は約817mmとなっています。

 荷室長はセカンドシートを起こした状態で約975mm、セカンドシートを倒すと約1600mmとなり、4:2:4分割可倒式セカンドシートを備えるグレードであれば、4人が乗車した状態でセンター部のみを可倒させて長尺物を載せることもできるでしょう。

  • CX-80「XD-HYBRID Premium Sports」(左)とCX-60「XD-HYBRID Exclusive Modern」(右)のラゲッジスペース

 一方のCX-80は、荷室幅の最大が約1280mm、タイヤハウス部で約1130mmとほぼCX-60と同等ですが、荷室高は約760mmと若干低めとなっています。

 そして荷室長は3列目シートを起こした状態ではわずか約470mmとミニマム。ただ3列目シートを倒すと約1130mmとCX-60を超えるスペースを生み出すことができるのは、3列シート化でホイールベースが延長されたたまものと言えるでしょう。

 さらにセカンドシートがベンチシートとなる7人乗り仕様ではセカンドシートもほぼフラットに近い状態まで倒すことができ、この場合は2メートル近い室内長を実現することが可能となります。さすがに完全なフラット状態ではないため、隙間を埋める工夫などが必要とはなりますが、車中泊をともすることもできる広さとなっています。

CX-80「XD-HYBRID Premium Sports」(上)とCX-60「XD-HYBRID Trekker」(下)のリア

 このように一見するとシートが1列増えただけにも思えるCX-60とCX-80ですが、細かく見ていくとそれぞれに明確に異なるキャラクターが与えられていることがおわかりになったかと思います。

 この記事を見て両車の違いに興味を持った人は、一度近くのマツダディーラーに足を運んで実際に見比べてみてはいかがでしょうか。

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