これが欲しかった! ディーゼル車の最新事情

 マツダ車の特徴は、クリーンディーゼルターボエンジン搭載車を豊富に用意していることです。マツダ3、CX-3、CX-30、CX-5、CX-60、CX-80が、それぞれガソリンエンジンと併せてクリーンディーゼルターボを搭載しています。

 ちなみにほかの日本メーカーが国内で販売するディーゼル乗用車は、トヨタのランドクルーザー系(70/250/350)や三菱 デリカD:5など、車種が限られています。マツダはハイブリッド車をあまり手がけない代わりに、ディーゼル仕様を主要モデルにおいて豊富にそろえました。

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2025年10月から設定された「XD Drive Edition(ドライブエディション)」。今回はCX-30 XD Drive Editionについて触れる

 そのような中でマツダは、2025年10月に新グレードとして「XD Drive Edition(ドライブエディション)」を設定しています。「XD」はマツダ車に用意されるディーゼルエンジン車のグレード名ですから、XD Drive Editionもディーゼル専用の仕様です。

 XD Drive Editionを用意するのは、マツダ3のファストバックとセダン、CX-30、CX-5、CX-60、CX-80です。

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質感の高い内装で取りまとめ! XD Drive Editionの魅力とは

 今回は、CX-30 XD Drive Editionについて取り上げましょう。

 同グレードは、以前設定されていたXD Black Selection(ブラックセレクション)の廃止に伴って投入されました。装備や内装が充実しており、特に注目される内容は、アルミホイールやミラー、シグネチャーウイングといったフロント周りまでブラックで統一された精悍(せいかん)な外装デザイン、ブラックとホワイト(メーカーセットオプション)のスムースレザーシート生地、合成皮革のドアトリムなどです。

ブラック基調のエクステリアにレザーシートを備えたCX-30 XD Drive Editionの内装

 CX-30 XD Drive Editionは、そのほかの装備も充実しています。衝突被害軽減ブレーキ、車間距離を自動制御できる全車速追従機能付レーダークルーズコントロール、高速道路などでドライバーの死角に入る後方の並走車両を知らせるブラインド・スポット・モニタリング、ドライバーの居眠りなどを検知するドライバー・モニタリング、ハイビームの状態を保ちながら対向車などの幻惑を抑えるアダプティブ・LED・ヘッドライトなどを標準装着しています。

 これらの安全装備に加えて、快適装備も充実しています。各種情報を表示できる10.25インチセンターディスプレイ、ステアリング&前席シートヒーター、運転席パワーシート&助手席電動調節機能などを標準装着しました。

 CX-30の全長は4395mmですから、4500mm以下のコンパクトSUVに分類されますが、XD Drive Editionの装備内容は、スムースレザーのシート生地なども含めて、全長が4700mmを超えるLサイズミニバンに相当します。

 先進装備についても改善され、マツダコネクトは、Apple CarPlayとAndroid Autoのタッチパネル機能が追加採用されました。

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ハイブリッド車並みに燃料代が安いってホント?

 そして直列4気筒1.8リッタークリーンディーゼルターボは、燃料噴射制御の見直しなどでWLTCモード燃費を向上させています。

 以前は2WDの数値が19.5km/Lでしたが、今は20.2km/Lです。4WDも同様で、以前は18.7km/Lでしたが、今は19.2km/Lに向上しています。

燃費も向上したCX-30! ディーゼルエンジンが使用する軽油と、レギュラーガソリンの価格を比べると2リッターエンジンのハイブリッド車と同等の燃料代になる

 ディーゼルエンジンが使う軽油の価格は、レギュラーガソリンに比べて、1L当たり約20円安いです。そのためにCX-30 XD Drive Editionの燃料代は、2リッターエンジンを使ったハイブリッド車と同等になります。

 CX-30 XD Drive Editionが搭載する1.8リッターディーゼルは、動力性能も高いです。

 最高出力が130馬力(4000回転)、最大トルクは27.5kgf・m(1600〜2600回転)とされ、2.7リッターのガソリンエンジンに相当する駆動力を実用回転域で発揮します。

 つまりCX-30 XD Drive Editionの1.8リッターディーゼルは、高い動力性能を少ない燃料代で得ることが可能です。とても合理的なパワーユニットなのです。

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機械式の立体駐車場もスイスイ! 街乗り最強説

 そしてCX-30の全高は1540mmですから、多くの機械式立体駐車場で制限高となる1550mmを下回ります。これによって駐車場の制約が減るなど、使いやすいのです。機械式立体駐車場を使いやすいSUVは、このカテゴリーが充実する今でも少数派ですから、都市部のユーザーにとっては大きなメリットが得られます。

CX-30 XD Drive Editionのバックビュー。全高を抑えたCX-30はあらゆるシーンで活用できる。全高は2WD(FF)・4WDともに1540mmで、駆動方式による違いがない点も特長だ

 そして全高が1540mmということで重心も下がり、走行安定性も優れています。SUVでありながら、峠道や高速道路でも重心の高さをほとんど感じさせず、全高の低い5ドアファストバックのマツダ3に近い感覚でスポーティに運転できます。

 この低重心による優れた安定性と、実用回転域の駆動力を高めたクリーンディーゼルターボの組み合わせにより、CX-30 XD Drive Editionでは、マツダ車の特徴とされる「走りの良さ」と「運転の楽しさ」を一層強く実感できます。

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「オプション込み」でも26万円差の衝撃!

 CX-30 XD Drive Edition 2WDの価格は336万500円(消費税込み、以下同)です。この価格も、先に挙げたディーゼルエンジンの搭載や充実した装備の採用を考えると割安です。

 ちなみにCX-30 XD Drive Edition 2WDの価格は、直列4気筒2リッターガソリンエンジンを搭載する20S Black Selection(ブラックセレクション) 2WDの299万8600円に比べると36万1900円高いです。

マツダ車でおなじみの「ソウルレッドクリスタルメタリック」の設定もある。こちらは特別塗装色のため、メーカー希望小売価格6万6000円(消費税込み)のオプション料金となる

 ただし装備が異なります。XD Drive Editionには、20S Black Selectionが9万9000円でオプション設定している360°セーフティパッケージ(360°ビュー・モニター、運転支援機能のクルージング&トラフィック・サポートなどを含む)も標準装着されているのです。

 つまり2リッターガソリンエンジンと、1.8リッタークリーンディーゼルターボの実質価格差は26万2900円に縮まります。このようにディーゼルエンジンの買い得感が強いことも、CX-30 XD Drive Editionの特徴です。

 最後にまとめると、CX-30 XD Drive Editionは、運転感覚がスポーティで燃費性能も優れ、街中で運転しやすく機械式立体駐車場も使えます。しかも内外装が上質で装備も充実しているため、都市部を中心にプレミアムコンパクトSUVが欲しいユーザーにぴったりでしょう。

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