「マツダファンフェスタ2025」の会場に“謎”の「CX-80」と「MX-30」の姿が

 2025年10月4日、5日の2日間にわたって富士スピードウェイ(静岡県小山町)で開催された「マツダファンフェスタ2025」には連日多くのマツダファンが足を運び、さまざまな体験コンテンツや展示物、サーキットイベントを心ゆくまで堪能していました。

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「新価値創造」をテーマにした「CX-80」は、マツダや関連会社の社員が自由な発想で生み出した新しい装備や機能を搭載している

 そんなマツダファンフェスタ2025のイベント広場に、見慣れないボディカラーをまとったCX-80とMX-30が展示されていたことに気付いた人も多かったのではないでしょうか。

 この車両たちはマツダの「新価値創造」をテーマにした車両で、なんとイベントの10日ほど前に急きょ展示が決まったというもの。そのため、イベントマップにも記載されていない車両だったのです。

  • 展示車はCX-80に設定のない「エアログレーメタリック」で全塗装されており、そのマッチングの良さも来場者に非常に好評だったとのこと。またバンパーやフェンダーアーチの黒樹脂部分、さらにホイールがラプター塗装ふうに処理が施されているのも市販モデルと異なるポイント

 そんな2車種には、マツダや関連会社のさまざまな部署で働く社員が、自由な発想で生み出した新しい装備や機能を複数搭載しています。

 通常であればコストや技術的な観点、社内的なルールなどで実現の難しいアイデアでも、今回は「そういった制約は一切無視してOK」として募集したところ、瞬く間に100件以上のアイデアが集まったそう。その中から実際に車両に搭載できるアイデアを40件に絞り、そこから厳選したものを、実際に2台に装着したというワケなのです。

 今回はマツダ社内でアウトドアを楽しむ社員を中心にアイデアを募ったということで、CX-80には立派なルーフトップテントを搭載していました。このテントは市販品ではなく展示のために作られたもので、テントの土台部分には「MAZDA」の文字も入れられた凝ったものです。

  • 土台部分には「MAZDA」の文字が入るなど、市販品とも見間違えるほどのクオリティーで作られたルーフトップテント

 このテントは電動でポップアップさせることができるほか、メッシュ部を大きく採ることで圧倒的な解放感を実現。また大型サンルーフ開口部を車内からの出入り口とすることで、車外に出ることなくテントへ移動できるようにもなっています。

大型サンルーフ開口部をテントへの出入り口としたことで、車外に出ずとも移動ができる作りになっている

 ちなみにこのルーフトップテントの構造は、CX-60CX-80のパトロールカーを手がけるマツダE&Tの技術が応用されており、パトロールカーのルーフに備わる大型の表示板やパトライトを搭載するための知見が生かされているんだとか。

 それ以外にもテントのベースの左右対角線上に備わる360°周辺監視カメラや、3列目シートを廃した部分に備わる多機能ファニチャー(ベッド、引き出し、収納を兼ねる)、給水タンク、着替えや収納に便利なバー類など、アウトドアユースで役立ちそうな大小さまざまなアイテムが追加されていました。

CX-80の広い車内スペースを活用した「多機能ファニチャー」は、ベッドと引き出し、収納を兼ねている。3列目のシートは取り外されており、2列5人乗り仕様となっている点にも注目

 また車内では“推し活”にもピッタリなマグネットフックや小物置き、好きな推しのカラーにすることもできるアンビエントライトなども備わり、アウトドアに興味のない人たちからも注目を集めていたのも印象的です。

 そして「マツダファンフェスタ2025」2日目の日曜日には、マツダの毛籠勝弘社長も現場を訪れ、スタッフの説明に真剣なまなざしで耳を傾けるシーンもあるなど、大きく注目を集めたことは間違いありません。

  • 内外装の細部にいたるまでさまざまなアイデアが織り込まれた「新価値創造」のCX-80。取材中、マツダの毛籠社長が現場を訪れて説明を聞く場面もあり、将来のマツダ車の新たな価値提案になるかも…?

 今後はマツダだけでなく、関係会社や協力関係にあるアフターマーケット品を扱う会社などの協力も仰ぎながら実現に向けて歩みを進めていくということなので、今後の展開にも目が離せないところです。

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