エントリーモデルとは思えぬ充実した装備! CX-80「Drive Edition」

 マツダ「CX-80」は国内向けラージ商品群の第2弾、かつ日本国内におけるマツダのフラッグシップモデルとして、2024年10月に販売が開始となりました。

 その後幾度の改良を重ねてきていますが、今回は2026年3月に改良されたモデルで約700km試乗して、最新型のCX-80の実力を確認してみます。

CX-80「XD Drive Edition(7人乗り)」の2WD(FR)モデル。ボディカラーはロジウムホワイトプレミアムメタリック(オプション)

 2026年3月の改良内容は、マツダコネクトでのApple CarPlay/Android Auto使用時におけるタッチパネル操作機能の追加と、遮音性向上のための、フロントドアガラスの遮音ガラスへの変更です。さらにグレード整理と合わせてシートバリエーションの見直しも実施され、「Premium Sports」「Premium Modern」は6人乗りキャプテンシート仕様のみ、それ以外のグレードでは7人乗りベンチシート仕様または6人乗りセンターウォークスルー仕様をそれぞれ選択できる設定となっています。

 今回の試乗車は、現行のCX-80では最もベーシックとなるエントリーグレードの「XD Drive Edition(7人乗り)」の2WD(FR)仕様です。価格は478万1700円(消費税込み)と、CX-80では唯一400万円台で購入できます。

価格は2026年7月時点で、CX-80のラインナップのなかでは唯一500万円を切るエントリーグレードとなる

 ベーシックなモデルではありますが、装備は非常に充実しています。外観はシグネチャーウイングやサイドシグネチャーガーニッシュがブラッククローム化されており、ブラックカラーの20インチアルミホイールを標準装備。

 また室内も本革シート、運転席+助手席にはパワーシート、前席+後席にはシートヒーターやステアリングヒーターなどが装備されており、高級感ある内外装の雰囲気からも「エントリーグレード」という雰囲気は全く感じられず、コストパフォーマンスの高さを実感できます。

  • エントリーモデルでありながら装備は非常に充実しており、廉価さを感じる部分は全くなし。この内容で500万円を切る価格からはコストパフォーマンスの高さを実感できる

 またCX-80の魅力のひとつが、大きなボディサイズがもたらすゆったりとした室内空間です。今回はセカンドシートがベンチタイプの3人掛けとなる7人乗り仕様でしたが、ゆとりのある室内幅のおかげで横並び3人で楽に座れる余裕があり、また大型のアームレストを取り出すことでゆったりと2人掛けでくつろぐことも可能です。

 加えて、SUVでありながら非常用ではなく普段使いできるレベルで3列目のシート空間が確保されており、3列目専用のエアコン吹き出し口が設けられているのも暑い時期にはうれしい装備です。また3列目を格納すると「5人乗車+大容量ラゲッジスペース」が確保できるというのも、SUVをアクティブに使いこなしたい人にとって、CX-80を選ぶ大きな理由となるかもしれません。

  • 3人掛けでも余裕のスペース、アームレストを出すと2人でゆったり、と使い分けできるのが2列目ベンチシートの利点。3列目も少し体操座りに近い姿勢にはなるものの、非常用ではなく普段使いできる広さが確保されている
  • 2列5人乗車で3列目シートを格納すれば大容量のラゲッジスペースを確保できるのもCX-80の魅力のひとつ。もちろん2列目シートも6:4でほぼフラットに倒れて、車中泊にも余裕な広大なスペースが生まれる

 前述のとおり、今回は移動手段としても全体で約700km走行しました。行程の半分は3人乗車+機材をフル積載、もう半分は1人乗車でエアコンは常時ONです。エコランなどを特に意識することなく、走行モードはノーマルモード時々スポーツモードという使い方で、高速道路7割、一般道3割という比率で走行しました。

 乗り始めてまず体感したのが優れた「静粛性」です。フロントドアガラスの遮音タイプへの変更により、特に風切り音の低さや、信号待ちで隣に大型トラックが停車した場合などの音の“遮断”感については、効果の大きさを実感することが多くありました。

  • 速度域を上げた際の風切り音の低さに加え、装着されていたグッドイヤー製のタイヤのロードノイズの少なさも印象的だった

 またボディサイズ自体が大きいのは事実ですが、タイヤの切れ角が大きく見た目以上に小回りが利きます。改良が重ねられたことによりステアリングの操舵(そうだ)力が軽減されただけでなく、セルフアライニングトルクが増えたことでステアリングの戻りがとても自然となり、以前よりも取り回ししやすくなった印象を受けました。

 乗り心地はどちらかというと固めで、路面状況によってはゴツゴツ感を拾う時もあり、もう少しフラット感としなやかさが欲しいと思う場面も。しかし、ワインディングに入るとCX-80の本領発揮です。フロントに直列6気筒ディーゼルエンジンを搭載しながらも、前1060kg、後950kg(前52.7:後47.3)という優れた重量バランスのおかげで、2010kgの重量級SUVとは思えないフットワークの良さを披露します。

  • フロントだけで「ロードスター約1台分」の重さがあるという、重量級SUVとは思えないフットワークの良さをワインディングで体感できるCX-80。つい、よりクイックなステアリングギアレシオや強力なブレーキ性能が欲しくなってしまうほど、走りが楽しめる

 また、231ps/500Nmを発生する3.3リッターの直列6気筒ディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」の魅力も忘れてはいけません。今回の試乗車は48V MHEVを搭載していない純内燃機関のパワートレインということもあり、街乗りにおける停車からの動き出しの際には一瞬、クルマの重さを感じる場面もありましたが、逆に速度域が上がったワインディングや高速道路では、そういった過不足感は全くありませんでした。

今回借りたCX-80は「素」のディーゼルエンジン搭載モデル

 最後に、うれしいのが燃費の良さです。ワイドレンジの8速ATという“武器”もあり、高速道路ではメーター上で20km/Lオーバーをたたき出すことは全く珍しくなく、今回も移動や撮影でエンジンをかけたままにする場面も多かったものの、トータルで約18km/Lという優れた結果となりました。

 またCX-80はガソリンタンク容量が74L(ディーゼルモデル)と大きく、700km試乗後でも残量はメーター上で約半分ほど、満タン給油後の航続可能距離は「1200km」と表示されており、ロングドライブの心強い相棒となってくれそうです。

  • パワフルさとボディの大きさからは想像できない燃費の良さもCX-80の魅力。ディーゼルなので、燃料費の安い軽油というのもうれしいポイント

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