純粋に“走り”を磨き上げた「ロードスター」に注目!
マツダはオープンスポーツカー「ロードスター」の一部改良とともに、新たな特別仕様車「PS」の設定を2026年6月26日に発表しました。
9月上旬に発売されたこの特別仕様車は、一体どのようなモデルなのか、実際に乗って検証します。

4代目となる現行型ロードスターは、既に11年という長いモデルライフに到達しましたが、商品改良の度に魅力的なグレードや特別仕様車を投入し、商品としての新鮮さを保ち続けています。
そして今回の改良で投入された、PSと呼ばれる特別仕様車は、ロードスターのスポーティな走りを磨き上げた仕様です。
トップグレードである「RS」と共通の新チューニングのサスペンションや4ポッドのシルバー塗装されたブレンボキャリパー、RAYS製鍛造ホイールなどが装着されているほか、インテリアはブラックを基調としたものとなり、グレーのソフトトップが組み合わされています。

“PS”はピュア・スポーツの略称なのですが、各種仕様や装備内容を見てみるとRSグレードから豪華装備を差し引いて、より走りに特化したグレードと言えます。
走行性能に関係する部分におけるRSとの違いは、RAYS製鍛造ホイールが標準装備されていること(RSではオプション)、車重が約20㎏軽い1030㎏に抑えられている点です。
走り始めて、最初に感動を覚えたのはパワステのフィーリングです。
2024年初めに行われた大幅改良でかなり良くなったと思ったパワステですが、それをさらに上回るフィーリングに仕上がっていました。

また今回の改良では、厳しくなる騒音規制に合わせて静粛性の高いタイヤを投入しています。
それに対して、フィーリングがズレないようにパワステの制御を見直したとのことですが、これまで以上にステアリングに伝わるタイヤからのインフォメーションと、細かな操作がしやすくなっている印象で、フロントタイヤとの対話がより密にできるステアリングへと進化しています。
新しくなったサスペンションはバネレートを高めて減衰を抑えたセッティングとなっているのですが、ロードスターらしいフロントノーズの入りが良いヒラヒラ感が味わえる速度域が高くなった感触を覚えました。
このモデルを今回の改良以前のRSなどと比べると、やや上級者向けな仕上がりになっている印象です。

荷重移動を低い速度域から楽しむのであれば、「S」や「Sスペシャル」、これまでのRSの方が楽しいでしょう。
新しいセッティングのサスペンションは、アウト側だけでなくイン側のタイヤの仕事量も増えている感触で、ドライバーがつい、より高い車速を望んでしまう傾向にあるなと感じました。
ただ、今回の改良モデルを試乗して不思議に感じたのは、サスペンションセッティングが同じRSより若干乗り心地がよく、軽快感が高いと感じたことです。
これは20㎏軽い車重が影響しているのだと思いますが、筆者が思う「ロードスターらしい乗り味」に仕上がっているのは伝統の走りのトップグレードRSよりもPSであると感じました。

なお、今回試乗したRSにもオプションのRAYS製鍛造ホイールが装着されていたので、バネ下重量の条件は同じと言えます。
また、RSを思い出しながらPSの運転席に座り込むと、PSのシックなインテリアはよりドライビングに集中できる環境となっているのが印象的で、走りに振ったグレードだなとすぐに直感できるものがありました。

シックなインテリアとより走行性能を高めたサスペンションの組み合わせはまさに「ピュア・スポーツ」と言えます。
※ ※ ※
このように、これまでのRSよりも走りにさらに夢中になれる特別仕様車PS。
ちなみにトランスミッションは6速MTのみの設定となっており、車両価格(消費税込)は、366万3000円です。
よりスポーティな走りを重視した仕様は、ロードスターの歴史を考えれば少し珍しい存在ですが、魅力的な選択肢であることは自信を持って言えます。
PSの登場により、ロードスターはこれまで以上にグレードを選ぶ楽しさが増えたモデルとなりました。
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