CX-80のグレード構成とパワートレインの全体像

 マツダの3列シートSUV「CX-80」は、グレードや装備だけでなく、パワートレインとシート構成の組み合わせによって性格が大きく変わるモデルです。2026年3月19日の商品改良では、従来の「Exclusive系」が廃止され、よりシンプルでわかりやすい構成へと整理されました。

 現在のCX-80は、「ディーゼル」「ディーゼルハイブリッド」「プラグインハイブリッド」の3種類のパワートレインが用意されており、それぞれに対応するグレードが展開されています。

CX-80はパワートレインやシート構成によって選び方が大きく変わるSUVだ。画像のグレードは「XD Drive Edition」で、ボディカラーは、日本の引き算の美学や禅の世界の“無”から着想を得た「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」

 ディーゼルは「XD Drive Edition(Nappa Leather Package含む)」と「XD Premium Sports」、ディーゼルハイブリッドは「XD-HYBRID Drive Edition(Nappa Leather Package含む)」に加え、「XD-HYBRID Premium Sports」と「XD-HYBRID Premium Modern」、そしてプラグインハイブリッド(PHEV)は「PHEV Premium Sports」と「PHEV Premium Modern」が設定されています。

 このように、動力ごとに選べるグレードが明確に分かれているのが特徴です。大きく見ると、実用性と価格を重視した「Drive Edition系」と、快適装備や上質感を高めた「Premium系」に分けられます。

 なお詳細なグレード構成は公式ページで確認できます。

「CX-80」のグレード一覧はこちら

実用性と価格を重視するなら「Drive Edition系」

 まず軸となるのが「XD Drive Edition」および「XD-HYBRID Drive Edition」です。CX-80の中でも価格と実用性のバランスを重視したグレードに位置付けられます。

 7人乗りのベンチシート仕様が選べる点が特徴で、乗車人数や荷物の積載性を重視した使い方に適しています。アウトドアや旅行など、多人数乗車と積載を両立したいユーザーに向いています。

Drive Edition系では7人乗りベンチシート仕様を選択可能。多人数乗車や積載性を重視するユーザーに適した仕様だ

 また6人乗りのセンターウォークスルー(キャプテンシート)仕様も用意されていますが、このグレードにおける6人乗りは“快適性”というよりも“動線確保”を目的とした機能的な仕様です。3列目へのアクセス性を高めるための実用装備という位置付けだと言えます。

 また「Nappa Leather Package」を選択すると、ナッパレザーに加え、運転席・助手席のシートベンチレーションや、12スピーカーのBoseサウンドシステムが標準装備されます(「XD Drive Edition」の場合)。価格を抑えつつ前席の快適性を高めたい人にとっては、有効な選択肢と言えるでしょう。

「Nappa Leather Package」はナッパレザーや前席シートベンチレーションを装備。Drive Edition系の快適性を高める選択肢となる(画像は改良前モデル)

 Premium系との価格差は、主に後席の快適装備や内装の質感、シート構成の違いによるものです。そのため、「まずはCX-80の実用性を重視したい」という人にとっては、Drive Edition系でも十分満足できる仕様と言えます。

上質な移動空間を求めるなら「Premium系」

 一方、快適性や上質感を重視するならPremium系が選択肢になります。

 Premium系には「XD Premium Sports」「XD-HYBRID Premium Sports」「XD-HYBRID Premium Modern」、そして「PHEV Premium Sports」「PHEV Premium Modern」がラインナップされています。

 最大の特徴は、Drive Edition系にはない上質な移動空間と充実した快適装備です。

 Premium系の中でディーゼルモデルに設定されるのが「XD Premium Sports」です。ディーゼルモデル唯一のPremiumグレードとなり、2列目にはアームレスト付コンソールを備えたキャプテンシートが採用されます。

XD-HYBRID Premium Sports(画像は2024年発売時のモデル)。Premium系ならではの上質な移動空間を実現する

 XD Premium Sportsは、ディーゼルモデルならではの力強い走りと上質な装備を両立したグレードです。Drive Edition系とは異なり、2列目の快適性も重視した仕様となっています。

 装備面で大きな違いが出てくるのが、「XD-HYBRID Premium Sports」と「XD-HYBRID Premium Modern」です。Premium Sportsはスポーティな内外装を特徴とし、Premium Modernは明るい色調を取り入れた上質なコーディネートが魅力です。

 Premium系では、Drive Edition系にはない上質な後席空間も大きな魅力です。リアシートヒーターは全グレードに標準装備される一方、2列目キャプテンシートのベンチレーション機能はPremium系ならではの装備となります。前席だけでなく後席の快適性まで重視したいユーザーにとっては、大きな魅力と言えるでしょう。

 乗員全体で快適に移動できる空間づくりも、Premium系ならではの特徴です。

XD-HYBRID Premium Sports(画像は2024年発売時のモデル)。2列目キャプテンシートにもベンチレーション機能を備え、後席の快適性向上も価格差の理由のひとつとなっている

 さらにナッパレザーや上質な加飾が採用され、2列目にはコンソール付きキャプテンシートが設定されるなど、移動空間そのものの質が大きく引き上げられている点も特徴です。

 Drive Editionでも前席ベンチレーションは選択可能ですが、後席まで含めた快適装備や上質な移動空間を求める場合は、Premium系が有力な選択肢となります。Drive Edition系との価格差は小さくありませんが、その分、後席の快適性や移動空間の質感に大きな差があります。

静粛性と電動走行を求めるなら「PHEV Premium系」

 電動化という観点で選ぶなら、「PHEV Premium Sports」や「PHEV Premium Modern」が有力です。

 PHEVはPremium系のみの展開となることから、電動走行による静粛性だけでなく、快適装備も充実しています。

PHEVは外部充電に対応。電動走行による静粛性と長距離移動での使い勝手を両立する(画像は「PHEV Premium Modern」。2024年発売時のモデル)

 モーター主体で走行できるため、街乗りではEVのような静かで滑らかな走りを実現。一方で長距離ではエンジンも活用できるため、使い勝手の良さも兼ね備えています。

 Premium系の快適装備に加え、電動走行による静粛性も重視したいユーザーに適したグレードと言えそうです。

CX-80は“動力×装備×シート”で選ぶSUV

 CX-80の価格差は単純な見た目の違いではなく、パワートレインやシート構成、快適装備の違いによって生まれています。特にDrive Edition系とPremium系では、後席の快適性や移動空間の質に大きな差があります。

 そのため、価格だけで判断するのではなく、自分や家族の使い方に合った装備が必要かどうかを基準に選ぶことが重要です。

CX-80はグレードごとにキャラクターが異なる。価格だけでなく、自分や家族の使い方に合った構成を選ぶことが重要だ(画像は「XD Drive Edition」)

「どのグレードが上か」ではなく、「自分に合う構成はどれか」という視点で選ぶことが後悔しない選び方につながると言えそうです。

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