サイズ・価格・そして狙うユーザー層の違いは?

 クルマの性格は、そのサイズや価格にも色濃く反映されます。

 CX-5は全長約4.58m、全幅約1.85mと、日本の道路事情でも扱いやすいミドルサイズです。

CX-5のサイズは、日常使いにぴったりな「ちょうどいい」設計が特徴だ。取り回しのしやすさと十分な居住空間を両立しており、ファミリーカーとしても人気が高い

 都市部の狭い道や駐車場でもストレスが少なく、同時に大人5人が快適に過ごせる実用的な空間を確保しています。

 一方、CX-60は全長4.74m、全幅1.89mと、CX-5よりも一回り大きなラージサイズ。

CX-5とCX-60のサイズ比較。CX-60はCX-5に比べて全長165mm、全幅が45mm大きく、全高は5mm低いと分かる

 特に全幅の広さがもたらす堂々とした存在感は、CX-5との大きな違いです。

 このサイズアップは室内のゆとり、特に後席の足元空間や荷室の広さにつながっており、多人数での移動や大きな荷物を積む機会が多いユーザーには大きなメリットとなります。

価格帯とターゲット:優れたコスパか、特別な価値か
 CX-5の価格帯は約313万円からと、高い質感と性能を備えながらも、幅広い層が検討しやすい設定です。

 まさにマツダの主力モデルとして、優れたコストパフォーマンスを発揮します。

 対するCX-60は約327万円から始まり、PHEVモデルでは600万円を超える価格帯になります。

約327万円から購入可能なCX-60だが、その価格はただの数字ではない。新開発のFRプラットフォーム、先進のパワートレイン、そして上質な内外装に費やされたコストが反映されている。価格以上の「特別な体験」を提供する、マツダの挑戦を示す価格帯だ

 これは、内外装の素材や先進技術、そして新開発のパワートレインといった付加価値を価格に反映した結果です。

 従来の国産SUVでは満足できない層や、輸入プレミアムブランドからの乗り換えを検討する層を明確にターゲットとしています。

あなたに最適なのはどっち?ライフスタイル別おすすめガイド

 これまでの違いを踏まえ、どのような人にそれぞれがおすすめかをまとめます。

「CX-5」がおすすめなのは、こんな人

 ・街乗りや通勤がメインで、運転のしやすさ、取り回しの良さを重視する人

 ・優れた基本性能と上質な内外装を、納得感のある価格で手に入れたい人

マツダCX-5のインテリアは、ドライバーを中心に考えられた設計が魅力だ。視認性の良いメーターや操作しやすいレイアウトで、運転のしやすさを追求。質感の高い素材や丁寧な仕立てにより、クラスを超えた上質感を味わえる

 ・長距離ドライブが多く、ディーゼルエンジンの力強さと経済性に魅力を感じる人

 ・さまざまなシーンに対応できる、バランスの取れたオールマイティーなSUVを求める人

「CX-60」がおすすめなのは、こんな人

 ・走りや内外装の質感に妥協せず、ワンランク上のプレミアムな体験を求める人

 ・FRならではの素直なハンドリングや、直列6気筒エンジンの滑らかな加速フィールを味わいたい人

マツダCX-60のインテリアは、プレミアムSUVにふさわしい上質さを追求。ドライバーを包み込むようなデザインと、厳選された素材が織りなす空間は、乗るたびに特別感を感じられる心地よい移動を提供する

 ・PHEVによる新しいカーライフや、環境性能と走行性能の両立に興味がある人

 ・後席の利用や大きな荷物を積む機会が多く、より広く余裕のある空間を必要とする人

 CX-5とCX-60は、同じマツダのSUVでありながら、目指す方向性が明確に異なります。

 例えるなら、CX-5は「あらゆる科目で高得点を取る万能な優等生」、CX-60は「特定の分野を極めた専門家」と言えるでしょう。

 ご自身のライフスタイルやクルマに求める価値を考え、ぜひ実際に両車を乗り比べて、最適なパートナーを見つけてください。

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PHOTO GALLERY【画像】これが両車の魅力! CX-5とCX-60の超絶美ボディを見る!(25枚)