2列目も3列目も握りこぶし1つ半の余裕がある
最近はSUVの人気が高く、新車として国内で販売される乗用車の30%以上を占めています。
SUVがここまで人気を高めた背景には複数の理由がありますが、筆頭に挙げられるのはカッコ良さと実用性の両立です。SUVはもともと悪路を走る車両として開発されたので、大径タイヤを装着してフロントマスクにも厚みがあり、外観の存在感が強いです。
その一方でボディの上側はワゴン風のスタイルなので、室内も広く、荷物も積みやすいです。

SUVがカッコ良さと実用性を追求した結果、3列シート装着車も用意されています。乗車定員は6〜7人で、ミニバンのような多人数乗車も可能です。
このような3列シートSUVの代表がマツダCX-80です。国産SUVの3列目シートでは最も快適と言われていますが、ライバル車と比較してみましょう。
CX-80の場合、2列目シートに前後スライド機能が装着されています。身長170cmの大人4人が乗車した場合、2列目を後端までスライドさせると、膝先には握りこぶし3つ弱の空間ができます。
この状態であれば、ゆったりと快適に移動できますが、3列目は足元空間が狭すぎて座れません。そこで2列目の膝先空間を握りこぶし1つ半に狭めると、3列目の膝先にも同程度の余裕ができます。2・3列目の乗員が、互いに握りこぶし1つ半の足元空間をシェアできるわけです。
このスライド位置であれば、3列目でも窮屈に感じることなく座れます。ミニバンに比べると、床と座面の間隔が不足するために膝が持ち上がって腰は落ち込みますが、3列目に座った乗員の足が2列目の下側に収まることもあり、大人の多人数乗車は可能です。
2列目は3列目以上に快適です。CX-80では、2列目に座る乗員の足が1列目の下側にスッポリと収まるため、膝先空間を握りこぶし1つ半まで詰めてもまったく窮屈には感じません。