かつてのフラッグシップSUV「CX-8」との違いとは?
一方で、前身にあたるCX-8と比べてみたらどうでしょう。
まず車体は全長が65mm伸び、全幅が45mm広くなっているので、ひとまわり大きくなったといえます。
ただし、ハンドル切れ角の拡大もあって最小回転半径は5.8mで同じです。
メカニズム面でいえば、ドライブトレインがエンジン横置きのFFまたは4WDから、エンジン縦置きのFRまたは4WDとなったのが大きな違いです。
また、プラグインハイブリッドの設定とともに、ディーゼルエンジンが排気量2.2リッターの4気筒から排気量3.3リッターの6気筒となったのも、パワートレインの違いと言えます。
気になる3列目の居住性は、全幅の拡大によってショルダールーム(肩付近の高さの左右幅)が広がっており、2列目付近では103mm横方向に拡大。
着座位置から天井までの高さは30mm拡大されたのにくわえて、着座位置の変更によりシートに深く座って姿勢が安定するように進化しています。
さらにクオーターウインドウ(横にある窓)の大型化などにより、居心地がよくなっていることを実際に座って確認できました。
なお、マツダが着座保障体格としている身長170cmも、CX-8から変わっていないことから、CX-8からの買い替えでもしっかり期待に応えてくれるでしょう。
ただし、CX-8に比べると全長は伸びているものの、後輪駆動化に伴って伸びたノーズによってパッケージングは大きく変化。
そのため、全長が伸びた分ほどには室内の前後長は伸びていないことは知っておいたほうがいいかもしれません。
ロングノーズ化によって全長が伸びた分が相殺されていることから、室内の前後長は拡大していないと考えておくほうがいいでしょう。
とはいえ、SUVとしては十分に広いので全くもって問題ないと、実車を確認したうえで筆者は感じました。
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というわけで新たなるマツダ最上位モデルとなるCX-80は、CX-8の魅力を継承しつつボディをひとまわり大型化して、より上級のポジションへと移行していることが分かりました。
CX-8からの買い替えにあたって注意すべきポイントといえば、まずは拡大した車体をどう受け入れるかでしょう。
もうひとつは、現時点では発表されていない価格がどうなるか。
CX-8より高くなることは想像に難くないわけですが、その価格上昇幅がどのくらいになるのか、今後マツダからの情報に注目したいところです。