「操縦安定性・乗り心地」向上に注目集まる2025年モデル

 2025年2月21日、マツダはクロスオーバーSUV「CX-60」の2025年モデルの販売を開始しました。
 
 今回の改良では、走行時の安定感や乗り心地が向上し、静粛性も一段と強化。
 
 また、新たなグレードや特別仕様車が追加され、多様なユーザーのニーズに応えるラインナップが展開されています。
 
 そんな2025年モデルを試乗したなかで、一体どのような進化が見えたのでしょうか。

改良と共に新設定されたマツダ「CX-60 XD SP」

 2025年モデルへの変更ポイントは大きく3つ。

 1つ目は「XD」などが廃止となり、新グレード「XD SP」や特別仕様車「XD-HYBRID Trekker」の追加といったグレード構成の見直し。

 2つ目は「XD L Package」「XD Exclusive Mode」のサイドシグネチャーガーニッシュ(フロントフェンダーのバッジ)の上級化など小変更。

 そして3つ目が「操縦安定性・乗り心地の向上」、つまりサスペンションなどの進化です。

 注目はなんといっても3つ目。マツダCX-60はデビュー当初からその乗り味が話題となっていて、より進化を望む声が多かったのもまた事実。

 それがどうブラッシュアップされているのか、注目しないわけにはいきません。

 結論からいえば、その変化幅はパワートレインによって異なる印象です。

 今回試乗したのは、「XD-HYBRID」と名付けられたマイルドハイブリッドかつディーゼルエンジンを搭載した4WDモデル、「XD」と呼ぶモーターを組み合わせないピュアなディーゼルの4WDモデルと2WD(後輪駆動)モデルの3車種でした。

 そのなかで、最も従来からの乗り味の変化が大きいと感じたのはマイルドハイブリッドです。

 従来よりカドが取れてマイルドになったというので、最新のマイルドハイブリッドの乗り味の印象です。

 路面からの入力もそれに応じた上下動も緩和され、快適性は従来モデルよりも大きく高まったことを実感できました。

 ディーゼル4WDモデルも従来モデルに比べての変化が大きいものの、マイルドハイブリッドほど変わっていない印象です。

 一方で「あまり変わっていない」と感じたのはディーゼル2WDモデル。

 全く変わっていないわけではありませんが、変化(改良されて初期モデルよりも乗り味が落ち着いた2023年秋以降のモデルとの比較)はそう大きくありませんでした。

 マイルドハイブリッドの変化を一言でいえば、「ディーゼル2WDモデルに近づいた」という印象。

 何を隠そう、これまでは上記3モデルのなかでもっとも乗り味がコンフォートだったのがディーゼル2WDモデルで、ソリッドだったのがマイルドハイブリッド、その中間だったのがディーゼル4WDモデルでした。(ディーゼル2WD>ディーゼル4WD>マイルドハイブリッド)

 しかし2025年モデルは、マイルドハイブリッドがしなやかさを身に着けてディーゼル2WDに近づいた印象なのです。

 一体サスペンションに何が起きたのでしょうか。

マイナーチェンジした「CX-60」の詳細はこちらから

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