手でも運転できる!マツダ流“ユニバーサルドライブ”

 東京ビッグサイト(東京都江東区)で2025年10月30日~11月9日に開催されている「ジャパンモビリティショー2025」のマツダブースでは、「MAZDA VISION X-COUPE(マツダ ビジョン クロスクーペ)」と「MAZDA VISION X-COMPACT(マツダ ビジョン クロスコンパクト)」、そして「新型CX-5(欧州仕様)」の3台が展示されています。しかし実はもう1台、会場内に最新マツダ車が展示されているのはご存じでしょうか。

 それがTokyo Future Tour 2035内に展示されている「CX-30 Self-empowerment Driving Vehicle(SeDV)」です。

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 「Self-empowerment Driving Vehicle(SeDV)」(セルフエンパワーメントドライビングビークル)とは、マツダの手動運転装置付き車の名称で、このCX-30は2023年のジャパンモビリティショーで初公開されたMX-30ベースの福祉仕様車に続く第2弾モデルとして2025年3月に発表、4月から販売開始されています。

 SeDVの最大の特徴は、足のペダル操作に加えて、手による運転操作を可能にしたことです。アクセル操作はステアリング内側に設けたリング式アクセルを押し込むことで行い、ブレーキはレバーブレーキでコントロール。どちらの操作も、マツダならではの人間中心設計に基づき、自然な姿勢で扱えるようチューニングされています。

 また、運転モードの切り替えもワンタッチでおこなえるようになっており、レバーブレーキを押し込んだ状態でイグニッションをONにすれば手動運転モードに、フットブレーキでエンジンスタートボタンを押して始動すれば通常のペダル操作に切り替わります。

 手動運転モードの場合は、エンジンECUの制御も専用モードとなりスロットル特性も変更され、リング式アクセルでの応答性を考慮し、スロットルの初期特性はより緩やかになるように設定されています。(この理由により、CX-30のSeDVは低速時のトルクが大きくピックアップに優れるディーゼルエンジン搭載車には設定がありません)

 さらにリング式アクセルは押し込む際の反力に段差が設けられており、細かい操作や長時間一定速で巡航のしやすいように工夫が施されています。加えてブレーキサポートボードを装備することで肘を支点に安定したブレーキ操作がおこなえるようになっているなど、手の力だけで安心してスムーズに運転できるよう、マツダならではのこだわりが各所にみられます。

 また、車いすユーザーの移乗もスムーズにおこなえる移乗ボード(オプション)は、運転席だけでなく助手席にも設定されており、車いすから運転席・助手席への乗り降りをよりスムーズに行うことが可能です。

 SeDV装備は「e-SKYACTIV G 2.0」エンジン搭載のCX-30に設定され、価格は54万1200円(取付費込み・消費税非課税)となっています。

 福祉車両と聞くと「特別なクルマ」と思われがちですが、マツダのSeDVは“普通のクルマ”に近いデザインと操作感に工夫が施されており、マツダが掲げる“人馬一体”の哲学を全てのドライバーに味わってほしいという思いが感じられる1台です。

 普段はあまり見る機会がない1台、ぜひジャパンモビリティショーのTokyo Future Tour 2035コーナーで確認をしてみてください。

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