約3割を占める初参加者に向けてのツアー
毎年、数多くの参加者を集める本イベントですが、毎回3割ほどが「初めてイベントに参加した」人なのだとか。また、今年の約1100台の参加台数のうち、現行型(ND)が約6割を占めています。
イベントとして長い歴史を誇りますが、意外に新陳代謝が活発で、若者やフレッシュな人が多いのも、このイベントならではの特徴です。そのため、最近では初心者向けに会場を案内する「スターツアーズ」が実施されています。

イベント会場には、20ほどのロードスターの専門ショップなどのブースが用意されていますし、マツダクラシック(レストア関連)やマツダオフィシャルグッズ販売のブースも用意されています。そうした場所を巡りながら、案内係が見どころを説明してくれるというものです。年々規模を拡大しており、今年は30人ごとに6回、合計180人ほどがツアーに参加していました。

例年恒例のペダルカーレースとトークショー、オークション
ステージで行われるメニューは、午前と午後のトークショー、3~5歳児によるペダルカーレース、そして最後のチャリティーオークションです。毎回、トークショーにはロードスターの開発に関わったマツダの関係者が登壇するのがお約束です。

今年は、午前のトークショーでは、貴島孝雄氏と山口宗則氏が3代目(NC型)ロードスター、そして山本修弘氏が現行型4代目(ND型)の開発秘話を披露してくれました。また、マツダクラシックによるレストア関連の取り組みの報告も行われました。

午後のトークショーでは、現在のロードスターの開発に関わる齋藤茂樹氏と、デザイナーの岩内義人氏がロードスター35周年記念車の話を行いました。ここで話題となったのが40周年記念車のこと。齋藤茂樹氏は「ちょうど40周年記念車の検討を始めたところ。カラーはだいたい握った(決めた)」と発言し、大いに会場をわかせたのです。

また、ステージに飾られている「マツダ・スピリット・レーシング・ロードスター12R」に関しては、デザインを担当した諫山慎一氏が登壇し、その狙いを説明していました。
そして最後に登壇したのが現行型(ND型)ロードスターのデザインを担当した中山雅氏です。そこで飛び出したのがマツダを定年退職するという驚きの報告でした。そこでは、一人のロードスターのファンから始まり、ロードスターをデザインする人になり、最後にファンに戻るという思いが告げられたのです。

とはいえ、次回以降もイベントに参加し、「来年は(マツダ側に)厳しい質問を投げかけます」とのこと。最後までユーモアを忘れない、人柄を感じさせるトークでステージは締めくくられました。
40周年を予想させる節目の年
ロードスターの初代モデルが誕生したのは、1989年のことです。そのため昨年2024年には誕生35周年を迎えています。そして2025年は、3代目(NC)ロードスターの誕生20周年、そして現行型(ND型)の誕生10周年となります。

また、昨年に発売された35周年特別仕様車は、非常に人気が高く、限定1000台のつもりが注文殺到したため、最終的に予定を大きく超える2500台が生産されることになったそうです。
そうした状況もあってか、今年の軽井沢ミーティングでは、2029年となる40周年についての話をそこで耳にすることができました。齋藤茂樹主査が40周年記念車の検討をしていると発言しましたから、当然、4年後もロードスターは健在でしょう。当然、40周年のイベントも実施されるはず。
今日という一日だけでなく、さらに続くロードスターとの楽しい日に夢をはせることのできるイベントとなりました。