CX-80に用意されているオプションやアクセサリーは、実はそんなに多くない?
話題の3列シートSUV、マツダ「CX-80」は、6気筒ディーゼルエンジンもしくは4気筒ガソリンエンジンを縦置きに搭載する後輪駆動(と後輪駆動ベースの4WD)で、気品あふれるインテリアも注目されているモデルです。今回は、そんなCX-80の注目メーカーオプションやアクセサリー(販売店オプション)に注目してみましょう。
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……といっても、CX-80はそもそも装備が充実。中間グレードの「Lパッケージ」以上であれば実質的に“フル装備”なので、メーカーオプションとして用意されているアイテムはほとんどありません。
そんななか、筆者(工藤貴宏)がイチオシしたいアイテムは「パノラマサンルーフ」。後席に座る人の頭上まで広がる大開口のガラスルーフで、前半部分は電動でチルトアップ&アウタースライドが可能です。
サンルーフというと、ときどき「サンルーフなんてあっても使わないからムダ」という人がいますが、筆者はそうは思いません(筆者はこれまで新車を買う時に設定があれば必ずサンルーフを装着しているサンルーフひいき)。確かにクルマに乗るときの9割以上はルーフを開けないかもしれません。それは事実です。しかし、春と秋の気候のいい時期にルーフを開けてドライブするとなんと気持ちのいいこと!
年に数回だけ天井を開けるために「お金を払ってまでオプションで装着するなんてもったいない」という人もいることでしょう。でも違います。年に数回の喜びだけにオプションで追加しておくことを世間では「贅沢(ぜいたく)」というのです。せっかく優雅なクルマを買うんですから、どうせならとことん贅沢しちゃいましょうよ。オプション価格12万1000円(税込み、以下同)は贅沢を味わうには決して高くない金額(「プレミアム」系のグレードには標準装備)。しかも手放すときはプラス査定されるわけですし。

あと、後席に乗る人にとっては、サンルーフの大きなガラスが解放感を増してくれます。特に子どもは喜ぶので、CX-80をファミリーカーとして使う人は特に強く検討してほしいオプションです。
最初にお伝えした通り、CX-80は標準装備が充実。だから「エクスクルーシブモード」以上のグレードはパノラマサンルーフ以外に用意しているメーカーオプションがありません(標準装備品を非装着するオプションとして「DEA【ドライバー異常対応システム】レス」は設定)。
「プレミアム」系グレードはパノラマサンルーフも標準装備なので、追加するメーカーオプションはない状態ですね。すごいなぁ。
「Lパッケージ」だとパノラマサンルーフに加えて「Boseサウンドシステム+12スピーカー」も設定されていて、価格は8万2500円。これは判断が分かれるところでしょう。「オーディオが好きでよりいい音を求めるかどうか」が判断基準です。というのもCX-80(に限らず最近のマツダ車)はオーディオの音がいいんですよね。だから一般的な感覚としては「Boseじゃなくても十分」というほど。
ですが「オーディオにはこだわりたい」「もっといい音で」という人もいるでしょうから、そう考えるのであればぜひ装着してほしい機能です。音は見えないし、機能として体感しづらいのですが、音質は明らかにレベルが上がって内容的にはオプション価格以上の価値がありますからね。余談ですが、筆者の愛車のCX-60にもBoseオーディオは装着されています。
「XD」と「Sパッケージ」に用意されるメーカーオプションは、ハンズフリー機能付きパワーリフトゲートとAC150W電源を組み合わせた「パワーリフトゲートパッケージ」(8万2500円)と上位グレードに備わる先進安全&運転サポート機能の「セーフティ&シースルービューパッケージ」(16万5000円)、そして「ドライバー異常時対応システム(DEA)」(2万2000円)の3つ。

セーフティ&シースルービューパッケージの内訳は「クルージング&トラフィックサポート」「スマート・ブレーキサポート(右直事故回避アシスト機能/交差点事故回避アシスト機能)」「360°ビュー・モニター」「12.3インチセンターディスプレイ」「そしてドライバー・モニタリング」です。
そんなセーフティ&シースルービューパッケージは、装着を基本と考えたいところ。なぜなら予防安全機能の充実により事故に遭うリスクを減らせるほか、360°ビュー・モニターによって日常的に駐車場など狭い場所での取り回しが楽になるからです。CX-80は車体が大きいので正直なところ車庫入れなどは気を使いますが、車両周囲を映像で確認できる360°ビュー・モニターは車体がひとまわりもふたまわりも小さく感じられる超実用機能装備。日常でメリットを感じられるからこそ、欲しいのです。価格は少し張りますが、それに見合うリターンは間違いなくあると約束できます。
また、利便性を考えれば「パワーリフトパッケージ」も欲しいところ。これは電動テールゲートとAC150W電源(家庭用の電気製品が車内で使える)の利便性をカーライフにおいてどこまで感じられるかが判断の分かれ目となりますが、ひとつだけ確実にいえるのは「あれば絶対に便利」ということ。
急病や居眠りを検知すると車両を安全に停車させる「ドライバー異常時対応システム」は多くの人がお世話にならないかもしれませんが、2万2000円と価格を抑えているので転ばぬ先のつえとして装着がおススメです。
数は少ないけれど、装着を強く推奨できるものばかり。CX-80のメーカーオプションはそんな印象です。