けん引時の安定性を確保、トレーラー連結もスムーズに
マツダのCX-80は、エレガントで洗練されたエクステリアやインテリアデザインだけでなく、先進的な走行性能も魅力のひとつです。今回は、CX-80に搭載されている「MAZDA INTELLIGENT DRIVE SELECT」(通称Mi-Drive)の機能のひとつである「TOWINGモード」に焦点を当て、その便利さを深掘りします。
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Mi-Driveは、CX-80に採用されたドライブモードシステムで、さまざまな走行シーンに応じて、5つのドライブモードから最適なモードを選べるよう設計されています。
バランスの取れた走行性能を発揮する「NORMAL」、よりダイナミックでスポーティーな走りを楽しむ「SPORT」、オフロードでの走破性を向上させる「OFF-ROAD」、キャリア搭載やトレーラーけん引時の安定性を高める「TOWING」、そしてPHEVモデル専用の「EV」モードです。
Mi-Driveの導入により、CX-80は普段使いからレジャーまで幅広い用途でドライバーをサポートし、あらゆるシチュエーションで「頼れるSUV」としての存在感を示します。
特にTOWINGモードは、トレーラーけん引時の安定性を確保するだけでなく、トレーラー連結をスムーズに行えるサポート機能も充実しており、けん引作業をより簡単かつ安心にしてくれます。
走行中の安定性にも優れており、パワートレインの出力特性が、けん引時の重量増加に合わせて最適化されているため、登坂路や高速道路への合流といったシーンでも余裕のあるスムーズな走りを実現します。
実際にCX-80のTOWINGモードを試した筆者は、その快適さと使いやすさに驚かされました。特に直進時には、トレーラーをけん引していることをほとんど意識させないスムーズな走行性能を発揮してくれます。アクセル操作も普段通りで、車体が揺さぶられるような不安感もなく、安定感のある走りを体感しました。
けん引時特有の振動や振られる感覚が抑えられている点は、CX-80のTOWINGモードならではの頼もしさといえるでしょう。
CX-80では、リアビューモニターなどでトレーラーの連結作業をサポートする「トレーラーヒッチビュー」も採用されています。この機能により、ひとりでも簡単かつ正確にトレーラーを接続できるのが大きな特徴です。
ディスプレーに映し出されるバックカメラの映像には、「トレーラー連結ガイド線」が表示され、ステアリング操作に連動してトレーラーヒッチをトレーラーの中央に合わせやすくなっています。
さらに、トレーラーに約1m以内まで接近すると、カメラ映像が自動的に拡大される「トレーラーヒッチズームビュー」が作動し、位置合わせの精度が格段に向上します。
ビューの切り替えも簡単で、ディスプレー上のアイコン操作だけで通常ビューからズームビュー、またその逆への切り替えがスムーズに行えます。
これにより、初心者でもストレスなく連結作業を進めることが可能です。トレーラーの装着をひとりで行う際にはカメラの角度調整機能も活躍し、車外に出て確認する手間を省けるため、作業がはかどるでしょう。
ただし、これらの便利な機能を使用するためには、車両とトレーラーを締結させるための装置で純正オプションの「トレーラーヒッチ」を接続する必要がありますのでご注意ください。
純正トレーラーヒッチの販売価格は、トレーラーヒッチ<パワーリフトゲート(ハンズフリー機能)無車用>が19万5800円(消費税込み)、トレーラーヒッチ<パワーリフトゲート(ハンズフリー機能)有車用>が19万6680円(同)です。
トレーラーヒッチを取り付けする上での注意点としては、許容けん引荷重はトレーラーのブレーキの有無にかかわらず、750kgである点などが挙げられます。
CX-80のTOWINGモードは、けん引を想定したドライブモードが設定されている点で、ドライバーの活動の幅を広げてくれる心強い存在です。けん引が初めという人安心して取り組める機能で、旅やレジャーの可能性がさらに広がるでしょう。