降雪時でも「アイサイト」が意外と使える!
今回、大雪の北海道でのパートナーはAWDモデルでしたが、運転はとにかく疲れない印象。変に気を遣わなくて良いとも言い換えられるでしょう。
新型クロストレックに搭載されている「アクティブトルクスプリットAWD」は、フロント60:リア40の駆動力配分を基本としながら状況にあわせて電子制御により、綿密にトルク配分をコントロールする仕掛けです。
刻々と路面の滑りやすさが変化し、雪が踏み固められて凹凸のある雪国でもタイヤが最大限に路面を捉えようとしてくれているのが感じられ、走行中のハンドル修正が少なく済むことに驚きました。これが疲れにくく、安心に直結しているのです。
とはいえ、このあたりはこれまで多くの雪道でのスバル車試乗を通じて実感していたこと。それが最新のクロストレックにも受け継がれていることの再確認でした。
いっぽうで、大雪が降りしきるなかで試乗して改めて感心したことがありました。それは「アイサイト」の能力の高さです。
アイサイトとはスバルの先進運転支援システムの総称ですが、一般的なシステムよりも降雪時に「機能停止」せず粘るのです。その理由は、カメラ方式にあるといえます。
レーダーを使う先進運転支援システムは、レーダーに雪が付着すると前方の状況を正確に把握できなくなり、システムの作動がキャンセルされます。
しかしカメラ方式のアイサイトならば、フロントウインドウ上部にあるカメラの前をワイパーで拭うから雪が作動の邪魔をしにくいので、レーダーを使うタイプよりも雪に強いというわけ。
そのメリットは雪の高速道路でも実感しました。
アイサイトの機能のひとつとして、ドライバーがアクセルを操作しなくても前を走るクルマに合わせて適切な速度で走ってくれる仕掛けがあります。ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)です。
路面上に雪がある状態でACCを使うことは安全上の懸念があるので基本的にオススメしませんが、時には降雪した高速道路を走っている除雪車の後方をゆっくりと追従走行しなければならない状況があります。
そんなとき、ACCを使えば一定の車間をとりつつ速度調整を任せられるので、ドライバーの疲労軽減につながるというメリットが大きいのです。今回もそんなシーンに出くわし、雪でも作動停止しにくいアイサイトのアドバンテージを感じました。
また前方をしっかりとらえているということは、万が一の際に衝突被害軽減ブレーキも働く可能性が高いということ。滑りやすい路面上では自動ブレーキが作動しても確実に減速できるとは限りませんが、作動しないよりはした方が良いのは言うまでもないでしょう。
そんなアイサイトの粘りをはじめ、新型クロストレックを雪道で使ってみるとメリットを多く実感。とにかく疲れず、安心できるのです。降雪地域で好まれる理由が分かった気がしました。
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