始まりは「空」に想いを込めていた
スバルといえば、コーポレートカラーやエンブレム、ボディカラーなど「青」をイメージさせるものが多いでしょう。
この青のイメージはどこから来たのかと聞かれれば、大概の人は「ラリー」を思い浮かべるのではないでしょうか。
確かに、WRC世界ラリー選手権で戦っていた「インプレッサ」の印象が強烈に残っていることでしょう。それも正解ですが、実はもう少し深いところに起源はありました。
スバルの青を語る前に、少しだけ会社の成り立ちを振り返ります。スバルの前身は中島飛行機という航空機メーカーでした。戦後解体され12に分社化。そのうちの5社が共同で設立してのちに合併したのが旧・富士重工業、現在の株式会社SUBARUです。
また、スバルはプレアデス星団の日本名「昴」に由来していて、六連星(むつらぼし)とも呼ばれています。古事記や日本書紀、枕草子にも記述があるほど古くからある言葉です。
富士重工業が自動車産業に参入して、1954年の試作コードネーム「P-1」と呼ばれる「スバル1500」に初めてスバルの名前が登場します。
そしてこれには、中島飛行機系5社を合併し富士重工業となった6社を「統(す)べる」=統合するという意思が込められており、その後「スバル360」が人気となったことで六連星マークをコーポレートアイディンティティとして使い始めました。
なお、六連星マークは当初こそ星座配列に近い形になっていましたが、その後デザイン的なバランスにより何度か配列を変え、現在は大きなひとつの星と、その向かって右下方に小さな5つの星が配されています。
この六連星が青い夜空で輝いているのをイメージして、1971年の初代「レオーネ」に、青地に六連星が輝くエンブレムをフロントグリルに装着。そこからスバルの青が始まったのではといわれています。
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