スバル新型「フォレスター」の実力は?
現在、さまざまな人気のSUVをラインナップするスバル。なかでも「フォレスター」は、国内のラインナップにおいて最も全高の高い“本格的なSUV”です。
日本で販売されるのは、2018年6月に発表された5代目。2021年にデザイン変更を伴うマイナーチェンジを受け、その後も細部にわたる改良を重ねながら今も進化を続けているモデルです。そんなフォレスターを南国の島“八丈島”で、レジャーに使う機会を得たので、実際の使い勝手や走行性能をレポートします。
フォレスターは、1997年に「RVが、スポーツの走りを手に入れた」というキャッチフレーズで登場したSUVです。
2代目までは“ステーションワゴン”のような全高の低いボディ形状でしたが、2007年に登場した3代目から全高がしっかり高く室内空間も拡大された“本格的なSUV”となっています。
日本で販売される現行モデルは、2018年に登場した5代目。2021年にマイナーチェンジを受け今の形となりました。
5代目のマイナーチェンジモデルでは、SUBARUのデザインコンセプト「DYNAMIC×SOLID」をより進化させる「BOLDER」思想を取り入れたフロントフェイスや新デザインのアルミホイールを採用したほか、走行性能面では全グレードで足回りを改良し、しなやかさとスポーティさを高い次元で両立したといいます。
さらにアダプティブ変速制御「e-アクティブシフトコントロール」をe-BOXER搭載車全グレードに拡大展開します。
安全性能では、「新世代アイサイト」を搭載。ステレオカメラの広角化やソフトウェアの改良により、幅広いシーンで安全運転がサポートされます。また2023年8月には後退時ブレーキアシストの設定を変更するなどの改良を実施し、さらに安全性を高めています。
そんなフォレスターには、「ツーリング」「X-BREAK」「アドバンス」「スポーツ」「STIスポーツ」「Xエディション」「XTエディション」「STIスポーツブラックインテリアセレクション」という8つのグレードが設定されています。
今回、この中でも最高出力145馬力・最大トルク188Nm を発揮する2リッター水平対向4気筒エンジンに最高出力13.6馬力・最大トルク65Nmを発揮するモーターを組み合わせた“e-BOXER”を搭載する「X-BREAK」に試乗することができました。
X-BREAKは、現在存在する8つのグレードのなかでもっとも、“ギア感”を強調したモデルで、内外装の各所にオレンジのアクセントが加えられるほか、撥水処理が施されたシートやカーゴフロアボードが備わるなどした、アウトドアアクティビティ向けのモデルともいえます。
迫力あるデザインにオレンジのアクセントがよくマッチしていて、素直に“カッコイイ”と思える仕上がりになっています。
インテリアでも、あしらわれたオレンジのアクセントにより引き締まった印象となっており、所有欲を満たしてくれます。
早速走り出してみると、力強い走り出しでサイズ感を感じさせない軽快なドライブが楽しめるほか、コーナリングでも全高を感じさせない“スポーティ”な走り味になっていることがわかります。
これは、重心が低い水平対向エンジンだけでなく、「ツーリング」「X-BREAK」「アドバンス」「Xエディション」には標準装備されているe-アクティブシフトコントロールがうまく機能していると思えます。
e-アクティブシフトコントロールは、カーブに差し掛かった時の運転操作からスポーティな走りをしていると判断すると、エンジン回転数やモーターアシストの作動を制御するもの。これによりダイレクト感のあるコーナリングを愉しめるのです。
八丈島では、釣りやサイクリングなどさまざまなアクティビティを楽しめますが、そんなときにもフォレスターは大活躍します。
フォレスターのトランク容量は509リットル(「スポーツ」「STIスポーツ」「XTエディション」「STIスポーツブラックインテリアセレクション」では520リットル)と広大。更に後席を倒して2名乗車とすれば1071リットル(「スポーツ」「STIスポーツ」「XTエディション」「STIスポーツブラックインテリアセレクション」では1082リットル)となるほか、カーゴアッパーフック&リアゲートフックがついていたり、パワーリアゲートが搭載され、様々なアクティビティを楽しむために多くの荷物を積載したり、積み降ろしたりするのが容易な設計となっています。
スバルは、同社のクルマを通じて、「“いつか行ってみたい”、“新しいことに挑戦してみたい”という思いを後押ししたいと考えている」といいますが、フォレスターはまさにそんな仕上がりの一台でした。
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現在日本で販売されるフォレスターは“5代目”ですが、2023年11月16日にも米国で“6代目”となる新型フォレスターが世界初公開されています。過去の販売店への取材では2025年の国内導入ともいわれる同モデルですが、5代目の完成度も高いレベルであるだけに、6代目の登場に大きな期待がかかります。
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