新型ソルテラの荷室の使い勝手は?

 新型ソルテラのボディサイズは全長4690mm×全幅1860mm×全高1650mmと、スバル「フォレスター」の全長4640mm×全幅1815mm×全高1715-1730mmよりも全長と全幅は少し大きく、全高は少し低いくらい。

 フォレスターのオーナーならば、ほぼ同じ感覚で新型ソルテラに乗れるのではないでしょうか。

スバル新型「ソルテラ」

 風に煽られてもどっしりとした低重心と、ふんばりの効く足回りでブレることなく走れる安定性は、長距離走行にはもってこいかもしれません。

 ワインディングでも素直にスッと切れるステアリングと、ここでも効いてくる低重心と足回りのおかげでスムーズにコーナリングができます。速度を上げてコーナリングしてもその安定感は変わりません。

 驚いたことに後席でも同じように感じられ、速い速度でコーナリングしていても体が飛ばされるようなこともなく、しっかり座っていられるのは、ほかのクルマでは感じられないことで新鮮に思えました。

 途中で新型bZ4XのFWD(18インチタイヤ装着)に乗り換えです。

 ちなみに新型bZ4Xも新型ソルテラも、FWDの18インチタイヤは同じ仕様で差がなく、AWDの20インチはトヨタとスバルでかなり違う乗り味になっているそうです。

 FWDの18インチは60扁平のタイヤになることもあり、ゆったりした柔らかい乗り味に変わり、ステアリングフィールや走行フィールがAWDと違います。

 具体的には前輪がぐいぐい引っ張っていく走行フィールと、リアが駆動していないことでのコーナリング中のちょっとした不安定感など、普段からAWD車に乗り慣れていることもあって少し違和感を覚えましたが、FWDには軽さが感じられます(実際車重も100kg前後の差がある)。

 新型bZ4XのFWDのドライブモードセレクトはエコ/ノーマル/スノーの3つが設定されており、新型ソルテラのAWDに設定されていたパワーはありません。

 試乗後の、開発者との意見交換の際に聞いたところ、どうやら新型bZ4XのFWDに設定されるノーマルとエコは、新型ソルテラ AWDのパワーとノーマルに近いセッティングになっているとのこと。確かに、山道で踏み込んだときにじゃじゃ馬感のある走りが味わえた訳だと思った次第です。

 カメラマンの仕事で新型ソルテラを使うのに気になるのが荷物の積載性です。

 レガシィツーリングワゴンやレヴォーグと比べると、奥行き方向に長さがないので長い物を積むには不便かもしれませんが、横方向には余裕があるので横向きで積めば問題ないでしょう。

 荷室までの地上高もフォレスターが728mmに対して新型ソルテラは700mmと低めに設定されているので、それほど高い位置まで荷物を持ち上げなくても積めそうだと思いました。

※ ※ ※

 EVに付きまとうのが航続距離の問題です。

 例えば、日産「リーフ」は航続距離とともにバッテリー残量がパーセントで表示されるのですが、新型bZ4Xと新型ソルテラにパーセントの表示がないのは少々不便だと感じました。

 エアコンのオン・オフでも航続距離が変化し、その違いはおおむね80kmくらいといったところ。また、充電インフラも十分に整っているかといわれれば、そうでもないという点もEVを所有する上で懸念事項になるでしょう。

 しかしスバルが初めて出すEVがどんなものかという興味が尽きないので、実車に乗らずに購入に至りました。

 筆者は賃貸住宅に住んでいることから普通充電ができないのですが、急速充電だけでどこまでいけるのかという壮大な実験も兼ねています。

 EVの所有に不安はありますが、それ以上にどんな世界が広がっているのか、いまから楽しみで仕方ありません。

PHOTO GALLERYグリルはないけどスバル顔! EVでも“スバルらしさ”を追求した新型「ソルテラ」(25枚)

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