ぶっ通しで1000km走れるSUBARU車!

 SUBARUの人気SUVである「クロストレック」に2024年12月5日、同社として初となるストロングハイブリッドが搭載されました。

 これにより、長年課題とされてきた燃費性能が大幅に改善され、航続可能距離は約1000kmにも及ぶといわれています。長距離運転を好むドライバーにも頼もしい選択肢となるこのモデルについて、詳しくご紹介します。

 クロストレックはストロングハイブリッドモデルが登場するまでは、「Touring」「Limited」の2リッターエンジン+モーター駆動の2グレード構成でした。

 そして、2024年12月にストロングハイブリッドモデルである「Premium S:HEV」「Premium S:HEV EX」の2グレードが追加され、計4グレード構成となります。

 ストロングハイブリッドモデルはエクステリアやインテリアのデザインにおいて大きな変化を加えたものではありませんが、性能・機能面は大幅に進化しています。

ストロングハイブリッドを搭載したSUBARU「クロストレック」

 先に述べたストロングハイブリッドは、以前からSUBARUが採用しているマイルドハイブリッドと比較して、モーターの出力が高く、エンジンを完全に停止させてモーターだけで長距離、高速の走行が可能な点が特徴です。これによってクルマの燃費が改善し、航続可能距離が大幅に延伸しました。

 また、全面的に進化した新世代アイサイトに高度運転支援システムを搭載したSUBARU最先端の安全テクノロジーである「アイサイトX」を搭載した「Premium S:HEV EX」というグレードも設定され、長距離ドライブでも快適に移動できるクルマに仕上がりました。

筆者(黒木美珠)もストロングハイブリッドの走りを実感!

 筆者(黒木美珠)も2024年秋に行われた試乗会でクロストレックのストロングハイブリッドモデルに試乗しました。

 その走行性能は、非常に滑らかな乗り心地が印象的です。路面の凹凸をしっかりといなし、運転者だけでなく助手席や後部座席の乗員にも快適なドライブ体験を提供してくれるのです。

 特に登坂路では、エンジンとモーターによる駆動でエンジンを高回転まで回さずとも余裕で登ることができ、車内の静粛性が保たれる点はストロングハイブリッドシステムを搭載した恩恵のひとつと言えるでしょう。

 ハイブリッドシステムの搭載により車両重量は増加しているものの、専用設計の足回りやボディ構造がその分をしっかりと補っているほか、排気量が2.5リッターと従来モデルに比べて多く、高出力モーターであることから、その走りは重さを感じさせません。

ストロングハイブリッドを搭載したSUBARUクロストレックが試乗会で走る様子

 クロストレックは日常の快適性に優れるだけでなく、長距離移動や多様な路面状況でもその実力を存分に発揮します。

 従来のガソリンモデルでもハンドリングの良さが高く評価されていたクロストレックですが、新たにハイブリッドシステムを搭載した本モデルは、コーナリングや高速走行時にもドライバーに自信を与えてくれる、どっしりとした操縦性が特徴です。

 普段の運転操作における手応えも向上しており、力の伝達の遅れ感を軽減することで、かじ取りの正確性が一段と高まっているのです。これにより、安心感のあるハンドリングを実現しています。

 その結果、運転中に「自分の運転がうまくなったのでは?」と錯覚してしまうほどの自然な操舵(そうだ)感が得られました。ハンドルを握っていると、もっと走り続けたくなる、そんな感覚にさせてくれる一台です。

 また、加速性能についても大きな進化が見られます。完全停止から時速100kmまでの加速テストでは、従来モデルとは全く別物の軽快な走り出しを体感しました。

 従来モデルでは加速時にエンジン音が室内に響く場面もありましたが、新型クロストレックでは主にEV走行が主体となり、変速感のないシームレスな加速を実現しています。この静かで滑らかな加速は、高速道路での合流や急加速を求められる場面でも、大きな安心感と利便性を提供してくれるでしょう。

 SUBARUクロストレックのストロングハイブリッドモデルは、細部へのこだわりと新たな技術によって、従来モデルを超える魅力的な進化を遂げています。日常の快適性から長距離ドライブまで、あらゆる場面で頼れる1台に仕上がっていると言えるでしょう。

 ぜひ従来モデルとストロングハイブリッド搭載の新クロストレックを乗り比べて、違いを体感してみてはいかがでしょうか。


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