フォレスターの最高峰「STIスポーツ」登場!
2018年にデビューし、改良を重ねて熟成の域に入ったともいえるスバル5代目「フォレスター」。2022年8月に発表された新グレード「STIスポーツ」はその集大成といっていいでしょう。
真骨頂はなんといってもサスペンション。すでに販売されているSTIスポーツシリーズ(レヴォーグ/WRX S4/インプレッサスポーツ)の特徴といえば、ほかのグレードとは異なる専用の足回りを採用しているところにあり、フォレスターSTIスポーツも同様に専用のサスペンションが用意されているのです。
![](https://kuruma-news.jp/ex/wp-content/uploads/sites/4/2023/12/20221216_subaru_forester_sti_002-1000x667.jpg)
ただし、その専用サスペンションはレヴォーグやWRX S4がZF製の電子制御可変ダンパーを組み合わせるのに対し、フォレスターではフロントに日立Astemo(アステモ)が開発した「SFRD」と呼ばれるダンパーにSTIが専用チューニングを施したものを装着しています。
もしかするとSFRD(Sensitive Frequency Response Damper=周波数応答型ダンパー)という響きにピンときた人もいるかもしれませんが、インプレッサスポーツのSTIスポーツに組み込まれているのと同じ構造を持つダンパーなのです。
一方で、「インプレッサスポーツのときはメーカーがSHOWA(ショーワ)だったのに、今回のフォレスターが異なるのはなぜ?」という疑問もありますが、これはホンダ系サプライヤーだったSHOWAは、2021年からケーヒンやニッシンと統合されて日立Astemoという企業になっていることが関係しています。
このダンパーの特徴は、シリンダー内部にふたつの油圧経路を持っていて、小さな入力時(高周波振動により小さなストローク)と大きな入力時(低周波振動により大きなストローク)時では減衰力が異なること。電子制御式ではないにもかかわらず、状況にあわせてふたつの特性を持つダンパーなのです。
また電子制御式ダンパーに比べると軽量で、一般的なダンパーよりも高性能ながらコストを抑えられるのもメリット。フォレスターSTIスポーツはそんなSFRDダンパーをフロントに装着したというわけです。
セッティングはSTI(スバルテクニカインターナショナル)がおこない、もちろんリアサスペンションもフロントダンパーとしっかりマッチングを図ったチューニングになっているのはいうまでもありません。
フォレスターSTIスポーツはサスペンションのほかにも、ブラック塗装加飾付きのフロントフォグランプカバーや前後のバンパーガード、サイドクラッディング、スーパーブラックハイラスター塗装のアルミホイール(タイヤのサイズや銘柄は「スポーツ」グレードと同じでオールシーズンを装着)などでスタイリングを演出。
インテリアはナッパレザーをコーディネートしてラインナップにおいてもっとも上質な仕立てとしているのも、そのキャラクターを語るうえで外せないポイントといっていいでしょう。
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