早くも約5000台を受注したスバル新型「BRZ」

 スバル「BRZ」は同社とトヨタが共同開発したFRスポーツカーで、トヨタでは「86(ハチロク)」としてラインナップされています。

 2012年の初代モデル登場から9年が経過した2021年7月にフルモデルチェンジし、2代目となる新型BRZを発売。なお、86はGRブランドのモデルとなり、2021年10月に「GR86」として発売されました。

20代から人気を集めるスバル新型「BRZ」

 新型BRZは初代モデルのイメージをキープしつつ、ワイドで低重心なスタンスや、フェンダーのダイナミックなデザインにより、スポーツカーとしての走りの良さを期待させるスタイルを実現しました。

 初代モデルから排気量を400ccアップさせた2.4リッターエンジン(235馬力/250Nm)を搭載。

 スバルグローバルプラットフォームのノウハウや、インナーフレーム構造や構造用接着剤などの採用によりボディを再構築することで剛性が向上するなど、「誰もが愉しめる究極のFRピュアスポーツカー」として進化しています。

 新型BRZの発売から7か月が経過し、累計受注台数は約5000台を記録(2022年2月28日現在)。初年度の計画台数は月間500台だったことから、好調に推移していることがわかります。

 受注の内訳は、上級の「S」グレードが75%とベースの「R」グレード(25%)より多く、トランスミッションの構成比はMT車が62%、AT車が38%となっています。

 スポーツカーということもあり、新型BRZにおいてはMT車のほうが人気があるようですが、初代モデルではMT車が7、8割を占めていたことを考えると新型はAT比率が高まっているといえるでしょう。

 新型BRZのAT車は、運転支援システムとして同車初の「アイサイト」を搭載(MT車は非搭載)。プリクラッシュブレーキや全車速追従機能付クルーズコントロールが装備され、より安心で快適にドライブすることが可能になりました。

 さらに、AT車は「SPORTモード」の制御が進化。「スポーツ走行中」とクルマが判断したときに、ドライバーの意思や操作に応じて最適なシフト操作を自動的におこない、よりダイレクト感のあるコーナリング性能を実現します。

 AT車を購入した人の年代は50代(26.4%)と60代(24.3%)が半数を占めており、スポーツカーとしての走りを楽しみつつ、安全機能も重視している人が増えているようです。

 一方MT車の購入者は40代が25.6%ともっとも多いのですが、それに次いで20代が24.9%を占めていることが注目されます。

 2.4リッター水平対向4気筒自然吸気エンジンを搭載する新型BRZは、純ガソリン車をMTで操ることができる貴重なモデルです。

 クルマの電動化が進み、ピュアスポーツという存在が減少しているなかにおいて、若い世代でMT車の人気が高まっています。

 マツダ「ロードスター」やホンダ「シビック」などのMT車でも同様の傾向が見られ、電動化によっていつか無くなってしまうMT車をいまのうちに楽しんでおこうと考える若者が多く存在するようです。

 新型BRZの開発者によると、同車の購入者層にはふたつの山が存在し、20代の若い世代が購入したあと、30代になって子供が生まれるなどの事情で一旦離れ、そして子供が大きくなった40代以降にまた戻ってくるといいます。

 確かに2ドアクーペはファミリー層には使いづらく、新型BRZの購入者の年代を見ても30代はMT車17.4%、AT車11.7%と、ほかの年代よりも少なくなっています。

 ただし、新型BRZは2+2の4人乗りで、狭いながらもリアシートが存在。しかもそのリアシートは、ISOFIXによりチャイルドシートを取り付けることが可能となり、ファミリーユースでの使い勝手も考慮されているようです。

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 ボディカラーの内訳では、スバルのスポーツモデルを象徴する「WRブルー・パール」がもっとも多く、全体の34%の購入者が選択しました。

 次いで、「クリスタルホワイト・パール」が22%、「マグネタイトグレー・メタリック」が13%と、大人のスポーツクーペというイメージの新型BRZにおいては、落ち着いた雰囲気のカラーが人気を集めています。

PHOTO GALLERY雪道もイケる!? スバルの新型ピュアスポーツカー「BRZ」がマッチョでカッコいい!(29枚)

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