「Sport+モード」でワインディングへ 気になるWRX S4の電子制御ダンパーは…?
走行モードのひとつ「Sport+モード」でワインディングを走ってみても同じ感覚があり、一体感溢れる走り味はさすが。リアの追従性がとことん優れており、全幅が拡大しているにも関わらずボディが小さくなったかのような錯覚に陥ります。それほど思い通りにクルマが反応するということでしょう。
VTD-AWD(不等&可変トルク配分電子制御AWD)は、イニシャルトルクがフロント45%、リア55%で、それもあってか、アクセルオンでリアから蹴り出してくる感覚が得られるところも一体感に繋がっています。また、パドルシフトを繰り返せば、従来比でアップ側30%、ダウン側50%も高速化されたギアチェンジが愉しめます。
その爽快感は格別で、ブレーキング時はグリッピングを従えながら爽快に駆け抜けてくれるのです。
一方で「ノーマルモード」や「コンフォートモード」にしてDレンジを選択すれば、CVTならではのシームレスな加減速も可能。このキャラ変ぶりはレヴォーグ以上の振り幅に感じます。
とはいえ、決してピーキーには仕上がっていません。4輪の接地性はきちんと確保され、タイヤがいまどのような状況にあるのかを正確無比に伝えてくるのです。
従来型比でフロント+5%、リア+20%もストロークアップしたという足回り、そして2ピニオンのパワーステアリングがインフォメーション性能を飛躍的にアップさせていたことは間違いありません。
また、電子制御ダンパーを「コンフォートモード」にすれば快適性も確保されており、決して乗り味が荒いわけではありませんでした。
質感が高く、そして速い、それが新型WRX S4の良さといっていいでしょう。
ここまで走りに徹した感覚がありながら、その一方で「アイサイトX」を装備してイージードライブも可能にしたことは好感触です。
高速道路で高度な運転支援をおこなうアイサイトXは、渋滞にハマれば50km/hまでハンズオフも可能にしてくれ、ウインカーレバーを弾けば車線変更だって自動でやってくれます。
本格スポーツAWDとしての走行性能を確保しながら、コンフォートセダンとしても振舞える、新型WRX S4は家族も納得の大人のスポーツセダンといっていいでしょう。
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