フォレスターD型の走りはどんな感じになったのか?
メカニズムの変更はフットワーク系サスペンションのセットアップの変更ですが、実際に走らせるとどうでしょうか。
劇的な進化ではありませんが、「穏やかな」のなかに「芯の太さ」を実感。
具体的にはステア系は操舵の滑らかさや直結感アップ、サスペンションは前後バランスが更に適正化(=より4輪で曲がる印象)と、ロール変化はそのままによりソフトになった乗り心地(足がより動くようになった!?)などです。
ただ、新型「レヴォーグ」などと比べると操作に対する応答性やハンドリングの一体感という部分はやや大味な部分が残っているのも事実です。
この辺りはサマータイヤへの変更(デフォルトはM+Sタイヤを装着)や、STIパフォーマンスパーツ3点セット(フレキシブルタワーバー/フレキシブルドロースティフナー・フロント/フレキシブルドロースティフナー・リア)のプラスでかなりのレベルまで解消できると思います。
![](https://kuruma-news.jp/ex/wp-content/uploads/sites/4/2021/11/main002-1000x667.jpg)
パワートレインは1.8リッター直噴ターボ(177ps/300Nm)、リニアトロニック(CVT)共に変更はなし。
個人的にはトルクフルで扱いやすい特性はフォレスターのキャラクターにマッチしていると思っていますが、現時点ではスポーツ専用ユニットなのでほかのグレードへの展開も期待したい所です。
ちなみにSTIのエキゾーストシステムをプラスするとサウンド(不等長エキマニが際立つ)/フィーリング共にアップするので、おススメです。
運転支援・安全装備は、フロントマスク刷新と並ぶ新型の進化ポイントのひとつです。
アイサイトは新型レヴォーグから展開された「新世代アイサイト」を採用。
つまりシステムとしてはフルモデルチェンジというわけです。
参考までにステレオカメラは従来比約2倍の画角を誇るヴィオニア製、カメラに採用の半導体はザイリンクス、CMOSセンサーはオンセミコンダクターの採用により画像認識・制御共に大きく向上。
ただし、レヴォーグで話題となっている「アイサイトX」はフォレスターには未採用となっています。
これらにより、プリクラッシュブレーキの作動領域拡大(交差点での右左折時の衝突回避をサポート)や衝突回避速度差のアップを実現していますが、それを身近に実感できるのは「アイサイトツーリングアシスト」の性能向上でしょう。
従来のシステムでもライバルに対して優位性は高いと感じていましたが、新型のシステムは更に精度高く、更に滑らか、更に自然な制御に仕上がっています。
※ ※ ※
改良でも大きく手を加える姿勢は久々にスバルらしい進化だと感じました。
決して派手さはないものの、確実に“総合力”が引き上げる、まさにクロスオーバーSUV市場の“ど真ん中”に位置するフォレスターらしい進化といっていいです。
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