マセラティ 430解説

430は1990年から1994年までマセラティが生産・販売していた高級セダンです。1980年代に発表したビトゥルボ425のフルモデルチェンジ版であり、最上級モデルでもあります。

ボディスタイルは425を踏襲し、直線的でシャープな印象は変わっていませんが、角ばったフロントグリルは丸みを帯びたものへと変更されました。インテリアは高級感のある本革やウッドの豪華なハンドルやシフトレバーが採用されています。また、有名なラサール社製金時計を搭載するなどマセラティらしい演出が施されています。

ボディサイズは全長4430mm、全幅1730mm、全高1360mm。ホイールベースは2600mmとなり、ビトゥルボ425から全長が30mm拡大された他は基本的に同じサイズとなっています。車重が220kg増加し、1400kgになりました。

エンジンは2.8リッターV6SOHCにツインターボを搭載。最高出力は225ps、最大トルクは37kgmとし、ビトゥルボ425から25psと6kgm向上しました。トランスミッションは5速MTと4速トルコン式ATを設定。MT仕様の場合、最高速度は233km/h、停止状態から100kmまでの加速は6秒を達成し、17km/hの向上を果たしました。

サスペンションにはフロントがマクファーソントラット式、リヤがセミトレーリングアーム式と先代を踏襲しつつも、新たにステアリングラックとアームの間にロッドを挟む「メカニカ・アッティバ」を採用。レスポンスの改善と操舵力の調節が図られました。

現在、マセラティの430は市場に出回る台数が少ない状態となっています。もし購入を検討されている方は、マセラティの430の物件に出会えた場合、早めのチェックをおすすめします。