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WRC注目の日本人ドライバー勝田貴元選手! 根は「ひとりのクルマ好き」! これまでクルマとどう向き合ってきた?

くるまのニュース

普段の運転でラリーの「クセ」が出る?

 ひとりの「クルマ好き」な勝田選手ですが、近年は活躍の場も広げており、実際にSSを走行してタイムを競うほかにもトレーニング走行など、日常でラリーマシンに乗る機会もかなり多いようです。

 そんななかで、ラリーマシンのハンドルを握らない普段の運転時に「ラリーのクセ」は出てしまうものなのでしょうか。

「(21歳のF3まで)レースを走ってた時のクセとしては、車線をはみ出さないようにアウトインアウトするみたいなことはありました」

 勝田選手は2015年にラリーに転向。それまではカートやF3などに出場しており、その時からすでに普段レース以外でクルマに乗る際に「クセ」が出ていたといいます。

「ラリーになってからは、もっと変なところに目が行くようになって。例えばここ滑りやすそうだなとか。

 走行したら絶対ブレーキ滑るだろうなとか、ここヤバそうだなっていうのはすごく見ちゃいます」

 ラリー競技ではサーキットでのレースとは異なり、未舗装路や雪道などの滑りやすい路面や岩などの障害物、ジャンプといったさまざまな状態の路面を走行します。

 常にハイスピードで未舗装路を駆け抜けるため、クラッシュやマシンにダメージが加わるリスクがあることを想定して走行しなければなりません。

 そうした注意を常に払っているため、日常でも路面の状態は気にしてしまうクセがあるといいます。では、舗装路では安心できるのでしょうか。

「舗装って(同じ道路でも場所によって)結構違うんですよ。

 ラリーになってからはそれを理解するようになったんですけど、同じ国でもいろんな舗装があって、日本のなかでもこの舗装は滑るな、グリップするな、とか全然違うんです」

 舗装路だからとはいえ安心できるわけではなく、日頃の運転でもラリーの感覚が抜けないようで、このあたりの感覚は普通の「クルマ好き」とは異なる視点で、職業柄ともいえるでしょう。

 では、ラリーマシンと一般のクルマでは、どのような違いを感じるのでしょうか。

「僕が乗っているRally 1のマシンやその1クラス下のRally 2カテゴリのクルマでは、サスペンションのテクノロジーがすごいんですよ。

 ちょっとした段差なんか全く感じないので、めっちゃ乗り心地いいな、どこでも走れちゃうなって思います」

 ラリーマシンでは路面の状態に応じてサスペンションのセッティングを変更しています。舗装路では硬めのセッティングで、硬さを感じるといいますが、悪路では衝撃を吸収できるように柔らかめのセッティングになっているのです。

「このサスペンションがすべてのクルマにあったらなとか考えちゃいますね。

 逆に暑さは気になります。エアコンもないので、そこは不便に感じます」

 ラリーマシンでは遮音材はもちろん、エアコンなどの快適装備は不要なため、装備されていません。悪路では乗り心地のよいサスペンションを装備する反面、砂漠地帯のコースを走行するときは、どうしても暑さは感じるようです。

クルマ好きとして・プロとして伝えたいことは?
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