WRC注目の日本人ドライバー勝田貴元選手! 根は「ひとりのクルマ好き」! これまでクルマとどう向き合ってきた?
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamに所属している勝田貴元選手は、これまでどのようにクルマと向き合ってきたのでしょうか。
根はひとりの「クルマ好き」 勝田選手とクルマとは
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGRWRT)に所属している勝田貴元選手は、WRC(FIA世界ラリー選手権)での活躍が期待されています。
11月の開催が迫る2023年WRC最終戦「ラリージャパン」においても、日本人選手として注目の存在ですが、「ひとりのクルマ好き」であることはラリーファンや一般のクルマ好きと一緒です。勝田選手はクルマとどう向き合ってきたのでしょうか。独自にインタビューを行い、生い立ちについて直接お話を聞いてみました。
さまざまなモータースポーツがあるなかで、ラリー競技はもっとも過酷なもののひとつに数えられ、屈指の人気を誇っています。
その世界大会であるWRCで注目の的ともいえる選手が、トヨタのトップチーム TGRWRTに所属している愛知県長久手市出身のドライバー、勝田貴元選手です。
勝田選手は2015年にラリードライバーへと転向し、TGRラリーチャレンジプログラム(現:WRCチャレンジプログラム)の育成ドライバーとして経験を重ねたのち、2022年に12年ぶりの日本開催となったラリージャパンでは総合3位で表彰台に登りました。
2023年にはトヨタのトップチームへと昇格を果たし、シーズン第9戦「ラリー・フィンランド」では総合3位を獲得するなど、めざましい活躍を見せています。
そんな勝田選手ですが、根っこはひとりの「クルマ好き」。ラリーファンやクルマを趣味にしている人と芯は一緒だといえます。
「もともと、祖父(勝田照夫氏)がやっているチューニングショップがあり、物心がついたころからクルマがそばにありました。
なので、スポーツカーとか競技車両、ラリー競技は近くにあった環境で育ちました。本当に小さい頃からクルマは好きでした」(勝田選手)
国内ラリーのパイオニア的存在ともいえる祖父・勝田照夫氏と、全日本ラリー参戦経験のある父・勝田範彦氏を持つラリー一家に生まれ、クルマは身近だったようです。
では、最初に好きになったクルマは何だったのでしょうか。
「僕が小さい頃から好きだったクルマが『80スープラ』なんですよ。その理由が、祖父が乗っていたからです。
当時の感情までは覚えていないんですが、なんだかカッコいいと思って。そこから『スポーツカー=スープラ』みたいな。そういう考えでした」
当時の勝田選手はまだラリーを目指していたわけではなく、特段ラリーマシンが好きだったというわけではないようですが、すでに物心ついた頃からはクルマに興味を示していたようです。
では、運転免許を取得後、はじめての愛車とは何だったのでしょうか。
「もともと祖父のチューニングショップがあって、いろいろなクルマを借りていたのですが、自分で買ったクルマはスープラでした」
照夫氏のスープラを夢見て育った貴元少年は、自身のはじめての愛車として、念願のスープラを手に入れることができました。
「今の愛車は『GRヤリス』ですが、今はフィンランドに住んでいるので、ディーラーさんから提供していただいている『RAV4』に乗っています」
現在、GRヤリスに乗っているという勝田選手のSNSにはときどき、日本国内で所有している愛車の写真が投稿されています。
日本に帰国した際には、愛車のGRヤリスでドライブに行くこともあるといいます。