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世界が注目する「WRC」とは何? 愛知・岐阜各地で「ラリージャパン」開催の意義は? 地域盛り上げの現状はいかに

くるまのニュース

大会開催により各市町村には大きなメリットが

 12年ぶりとなる今回のWRC(ラリージャパン)ですが、開催にあたり6つの各自治体それぞれによる協力が不可欠です。WRCの日本での開催について各自治体はどのように考えているのでしょうか。メリットやデメリットなども含めて、自治体の担当者に直接取材をおこないました。

 開催のメリットについて、岡崎市の担当者は以下のように話します。

「岡崎にいながら世界最高峰のレースを見ることができ、スポーツ振興を加速されられます。

 県外、海外からの来訪者がいることにより、地域の活性化につながる側面も大きなメリットです。(ラリーの様子が)世界150か国以上でテレビ放映されるため、映像を通じてPRするチャンスです」

 新城市の担当者は、「子どもたちがラリーに興味を持ってもらい、新城へと戻ってくるきっかけづくりになります」といいます。

 豊田市の担当者は、開催のメリットについて「山間地振興」「交通安全推進」「産業振興」の3つを挙げています。

「豊田市の7割が山間地となっており、高齢化・過疎化も進んでいる中で、競技コースが山間地に設置されることで、山間地に対して(注目の)スポットを当てることができます。

 11月は紅葉と名物である芝桜が咲き、年間でもかなり綺麗な景色を見ることができます。これを世界と日本全国に発信できることがメリットです」

 交通安全推進と産業振興について、豊田市の担当者は以下のように続けます。

「豊田市はクルマのまちであり、今回のラリージャパン開催で交通安全を呼びかけたいと考えています。

 ラリードライバーによる高齢者向けの安全教室を開いたり、JAFの『オートテスト』で運転技術の向上を目指した企画も考えています。

 クルマのまちとして(ラリージャパンにより)若い方にもクルマに興味を持ってもらうきっかけとし、自動車産業の発展を目指したいです」

 また、長久手市の担当者は「(トヨタGRチームに)出場する地元出身の勝田選手を知ってもらうことで、長久手市にも興味を持ってもらうきっかけとなります」と話します。

 設楽町の担当者は「小さい町ですが、全世界に町の名前が発信されること」を最大のメリットとして挙げ、新城市、中津川市の担当者も同様の回答。各自治体ともに「地域の知名度が上がること」「観戦客の来訪により経済効果が期待できる」が共通した回答でした。

 WRCは全世界で人気のモータースポーツであり、世界各国に大会の様子が配信されるため、地域の名称とともにこの時期では紅葉シーズンで美しく彩られた山間地の景色や、日本らしい街並みなどをアピールできる絶好のチャンス。WRC終了後のインバウンド需要も期待できます。

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