トヨタ本気の「GRカローラ」「GRヤリス」をWRC(ラリージャパン2022)直前に試乗してみた!
トヨタはこれまで1999年に生産終了した「セリカ GT-FOUR」以降、「スポーツ4WD」を特徴とするモデルが不在でした。
しかし、2020年1月に発表された「GRヤリス」は、20年ぶりに「スポーツ4WD」の特徴を持つモデルとして20年ぶりに復活を遂げたのです。
そして、2022年4月に発表された「GRカローラ」もまたスポーツ4WDモデルとなりますが、それぞれにはどのような特徴があるのでしょうか。
GRヤリスは、WRC(FIA 世界ラリー選手権)を通じて、各国のユーザーが普段走っている世界のさまざまな道で人とクルマを鍛える「もっといいクルマづくり」を軸に「誰もが安心して思いのままに運転できる」クルマとして開発されました。
核となるスポーツ4WDプラットフォームに加えて、WRCの現場からのフィードバックを踏まえ、バランスの取れた高剛性ボディの実現や前後のサスペンションジオメトリを最適化。
さらに多板クラッチによる前後駆動力可変システム採用の新開発スポーツ4WDシステム「GR-FOUR」との組み合わせによって、高次元での動的性能を追求しています。
パワートレインラインナップの核となる1.6リッター直列3気筒直噴ターボエンジンは、エンジンの高回転化やターボチャージャーなど吸排気系の最適化によって、最高出力272馬力/最大トルク37.7kgf・mを発揮。
このパワーをGR-FOURによって余すことなく四輪に伝えるほか、前後駆動力配分の自由度を拡大し、より卓越した走行安定性を実現しています。
なお、GRヤリスは発売後も進化する「アップグレード」や「パーソナライズ」というサービスを展開しています。
一方のGRカローラは、レースで勝つために鍛えたクルマを市販化するという、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を実践。
GRヤリス同様にGR-FOURを採用し、サーキットやダート、雪道などさまざまなシーンで安心して走りを楽しめるクルマとなっています。
パワートレインには、GRヤリスにも搭載した1.6リッター直列3気筒インタークーラーターボエンジンをさらに強化することで最高出力304馬力/最大トルク40.8kgf・mを発揮。
スポーツ4WDのGR-FOURは、スーパー耐久シリーズに参戦する「水素カローラ」の開発を経て、GRカローラ仕様に最適化。これにより限界領域でも安心・安全にコントロールできるクルマに仕上げたといいます。
GRカローラにはラインナップにはさらに「本気で走りを楽しむ仕様」となる「GRカローラ モリゾウエディション」を用意。
この仕様は後席を外した2人乗りとなるほか、徹底した軽量化、エンジントルクアップ、ギア比最適化などもおこなっています。