1戦毎に「進化」も…「油断」は禁物!? 真夏の九州でガチンコ勝負! GR86とSUBARU BRZの明暗はいかに
雨と晴天を繰り返す。予選の様子はいかに
第2戦富士から約2か月振りの「ガチンコ勝負」となる予選がおこなわれる土曜日。
ORC ROOKIE Racingのピットは45/46、Team SDA Engineeringのピットは43と取材する我々にはいい距離ですが、両チームにとっては近くて遠い間隔です。
朝から雨が降ったかと思うと突然青空が顔を出すなど、標高800mに位置するオートポリスならではの不安定な天候。
午後からおこなわれた予選はウエット宣言が出され、Bドライバー走行時は雨足が強いなかでの走行となりました。
予選タイムはA/Bドライバーの合算となりますが、結果は以下になります。
●ORC ROOKIE GR86 CNF Concept
4分18秒743
A:蒲生尚弥 2分5秒537
B:豊田大輔 2分13秒206
●Team SDA Engineering BRZ CNF Concept
4分19秒711
A:井口卓人 2分6秒856
B:山内英輝 2分12秒852
その差はわずか0.968秒です。
ORC ROOKIE GR86 CNF Conceptのドライバーである豊田選手は次のようにコメントしています。
「タイムよりも乗っていて楽しいクルマになったことが大きな進化です。
具体的には懐が深くなったことで、嫌いな雨でもしっかりタイムが出ていることが証明しています。
まだまだやることはありますが、マシンは良い方向に向いていると思っています」
また藤原氏は「これまでエンジニアリングでやってきたこととドライバーのフィーリングがやっと噛み合ってきた感じです。個人的には上出来の予選だと思っています」とホッとした様子でした。
一方、BRZのドライバーである山内選手は次のようにコメントしています。
「マシンは良い方向に向いています。
菅生に続いてオートポリスでも『速さ』に振ったセットアップを試していますが、さまざまなアップデートにより乗りやすさもアップしています。
ただ、28号車(GR86)は速いですよね……」
また本井氏は「前回進歩を遂げましたが、28号車との直接比較ができていなかったので、今回はそこに注目していましたが、負けてしまいました。さらにパフォーマンスを上げるために、皆で知恵を絞ります」と悔しさがにじみ出ていました。
ただ、どちらもコメントを聞くと、不安定な走行状況にも関わらず、どちらも「速さ」と「乗りやすさ」のバランスが整ってきた印象で、個人的には4戦目にして「真の意味でのガチンコバトルが始まった」といってもいいと感じました。