トヨタが「ドリフト練習会」を開催!? “一流ドライバー”講師による「TGRDスライドコントロールプログラム」とは
TOYOTA GAZOO Racing Driving experienceは、2022年12月22日に静岡県小山町にある富士スピードウェイにて「TGRDスライドコントロールプログラム」を開催しました。どんなイベントだったのでしょうか。
GR86による「ドリフト練習会」 どんなイベント?
モータースポーツが好きな人ならば、「自分もサーキットを走ってみたい」とか、「ラリーで見る豪快なドリフトをしてみたい」「もっとクルマの運転を上手になりたい」。そう思っている人は多いはず。
プロドライバーが親身になって教えてくれるプログラムは数多くあり、TOYOTA GAZOO Racingも「TOYOTA GAZOO Racing Driving experience」(以下TGRD)を全国各地のサーキットを中心に開催しています。
ベーシックコースではシートポジションの合わせ方から始まり、ステアリングの操作方法、フルブレーキやスラローム走行を体験します。
アドバンスコースではブレーキングや荷重移動の反復練習。サーキットコースでは先導走行に加え、フリー走行時のライン取りなどを学ぶことができます。
ここまでは多くのドライビングスキルを学ぶ練習会と同じですが、TGRDはなんと本格的にドリフトの基礎を教えてくれるプログラムを開催しました。
その名も「TGRDスライドコントロールプログラム」です。自動車メーカー系のプログラムでドリフトを教えるということはなかなかできませんが、そこを打ち破るのはさすがトヨタです。
今回のスライドコントロールプログラムは、富士スピードウェイにあるマルチパーパスコースで行われました。ドリフト大会などもおこなわれるコースで、練習にはもってこいの広場です。
このプログラムを監修したのは、GR86の開発ドライバーも勤めている佐々木雅弘氏。今回は井口卓人氏、松井孝充氏、蒲生尚弥氏という現役ドライバー、そしてAE86と86、GR86の3台が連なってドリフトを決めるカッコいいTVCMでAE86を操った高橋滋氏といったプロドライバーが講師を勤めました。
参加車両はGR86のMT車に限定されました。
これはGRのクルマを購入したユーザーに、そのクルマを使ってもっと楽しんでもらいたい、「GRのクルマを買って良かった」と思ってもらいたいという思いから企画されたそうです。
さらに、ドリフトテクニックとしてサイドブレーキやクラッチを使ったターンやカウンターステアを学ぶには最適な車両だから、ということもあります。
実際のプログラムの中身はというと、
・STEP 1 180度ターン
・STEP 2 360度ターン
・STEP 3 90度サイドターン
・STEP 4 180度サイドターン
・STEP 5 カウンターステア
というプログラム内容ですが、まずはドライビングポジションの合わせ方からレクチャーが始まります。
サーキット走行でもドライビングポジションは重要ですが、スライドコントロールではステアリング操作はもちろん、サイドブレーキ操作もおこなうこともあり、ドライビングポジションは非常に重要です。
ブレーキやクラッチペダルを踏み切ってもシートバックから肩が浮かない、ステアリング操作がしやすい角度などが講師から教わります。