騒音規制強化で車の迫力サウンドがNGになる!? マフラー交換のメリット・デメリットとは
クルマ好きにとって「マフラー交換」は人気のカスタムですが、クルマの騒音規制が強化され、今後は迫力のあるサウンドが聞かれなくなる可能性があります。マフラーを交換するときはどのようなことに注意する必要があるのでしょうか。
段階的に引き上げられる騒音規制
クルマ好きにとって、「マフラー交換」は人気のカスタム手法のひとつです。しかし、環境への配慮からクルマの電動化が進み、マフラーの騒音規制が徐々に強化されています。
迫力あるサウンドは消えてしまうのでしょうか。

まず気になるのは、2020年に強化された新車の騒音規制についてです。新車の騒音規制については、環境省により「自動車単体騒音低減対策の見直しの必要性」を指摘され、2016年に「フェーズ1」、2020年に「フェーズ2」、2022年に「フェーズ3」と、段階的に騒音に対しての規制を強化することを国土交通省が発表しました。
単純にいえば、「クルマの走行音への規制を、欧州車の規制に歩調を合わせるように、段階的に強化する」ということです。
2020年からはじまった「フェーズ2」は新車の走行音(排気音を含む)が70dBから74dBまでと定められていましたが、2022年からはさらに68dBから72dBへと規制を強化。
さらに「フェーズ3」においては、「フェーズ2」では対象外だったタイヤノイズまで騒音値に加味されるという厳しい規制になっています。
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マフラーには消音機能と排気機能という役割があります。
エンジン本体に装着し各シリンダーから排出されるガスを1本の管にまとめる「エキゾーストマニホールド」、ここから消音器(マフラー)に繋ぐまでの管を「エキゾーストパイプ」と呼び、最後に取り付けられている消音器の部分を「マフラー」と呼びます。
エンジンから出た直後の排気ガスは高温・高圧なため、そのまますぐ大気に放出されると排気音はかなりの音量となり、これをマフラー内で消音する工夫が施されています。
また、消音器はエキゾーストパイプの中間にも設置されているケースが一般的です。
消音のほかにも、エキゾーストマニホールドでまとめられた排気ガスをスムーズに排出するための排気機能や、途中に取り付けられた「キャタライザー(触媒)」では排気ガスに含まれる一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)などの有害物質を取り除く機能もあります。


















