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アディダスとオールバーズが共創「地球とランナーのための軽量ランニングシューズ」その気になる実力とは?

両ブランド史上もっともカーボンフットプリントを抑えた

 ライバル関係にあるスポーツブランドのアディダスとオールバーズは、パートナーシップを締結。2021年にカーボンフットプリント(温室効果ガス)を63%低減したランニングシューズ「FUTURECRAFT.FOOTPRINT(フューチャークラフト・フットプリント)」を数量限定で発売した。

 大きな話題を呼んだこのシューズが、「ADIZERO×ALLBIRDS 2.94 KG CO2E(アディゼロ×オールバーズ 2.94 KG CO2E)」として本格展開をスタート。新たに4種類のカラーラインナップで登場した。

素材の改革や、廃棄の際に細かく分解できるようにしたアッパーとアウトソールの構造など、多角的なアイデアで環境への負荷を軽減した「ADIZERO×ALLBIRDS 2.94 KG CO2E」
素材の改革や、廃棄の際に細かく分解できるようにしたアッパーとアウトソールの構造など、多角的なアイデアで環境への負荷を軽減した「ADIZERO×ALLBIRDS 2.94 KG CO2E」

 カーボンフットプリントとは、製品をつくる際に排出されたあらゆる温室効果ガスの排出量を、二酸化炭素の排出量に換算して“見える化”したもので、“kg-CO2e”などの単位で表される。ちなみに“CO2e(CO2 equivalent)”は、二酸化炭素換算値を指している。

 新モデル「ADIZERO×ALLBIRDS 2.94 KG CO2E」は、デザインへの新たなアプローチと、二酸化炭素の環境負荷を劇的に低減する新たな製造方法を体現。1足当たりのカーボンフットプリントをわずか2.94kg CO2eに抑え、両ブランドが生み出してきたパフォーマンスシューズのなかで唯一、3kg CO2eを下回るモデルとなっている。

 本シューズの発売に際し、アディダス プロダクト マネージャーのキミア・ヤラチャン氏は次のようなコメントを寄せている。

「アディダスとオールバーズは、この進歩的なパートナーシップを継続することで、シューズとアパレルの分野において、業界に先駆けて新しい可能性を切り拓いていくための地固めができればと願っています。私たちは、力を合わせて取り組むことでカーボンニュートラル(脱炭素)の未来へさらなる前進をつづけることができると考えています。同時に、非常に短い期間でも、思い切った変革やソリューションを実現することは可能であることを知ってもらいたいのです。

『ADIZERO×ALLBIRDS 2.94 KG CO2E』のリリースによって、志を同じくするブランドどうしが力を合わせ、低カーボンのランニングシューズを大きなスケールで展開できることが実証されたことは、大きな意味を持っています。このプロジェクトで得た知見はすべて、両ブランドのフットプリント削減をより速やかに達成するために、それぞれのランニングシューズづくりにただちに活かされています。世界を驚かせるランニングシューズのニュースを、今後も楽しみにしていてください」

●二酸化炭素排出量を低減する新たな製造方法

「ADIZERO×ALLBIRDS 2.94 KG CO2E」のミッドソールは、アディダスのランニングシューズにも採用されるミッドソール素材“Lightstrike(ライトストライク)”をベースに、オールバーズを代表する、世界で初めてとなるサトウキビ由来のEVA“SweetFoam(スウィートフォーム)”を17%使用して再構築。ちなみにSweetFoamは、ソックライナーやシュータン、ヒールフォームにも使用されている。

本作は、アウトソール中部に備えつけられるトルションバーを完全に省略することで、原材料使用量の節約を実現しつつ、ランニング中の体重移動時の屈曲性も向上させている
本作は、アウトソール中部に備えつけられるトルションバーを完全に省略することで、原材料使用量の節約を実現しつつ、ランニング中の体重移動時の屈曲性も向上させている

 リサイクルゴムを10%使用したアウトソールは非常に軽量で、ミニマルなデザインが特徴。1~1.2mmという薄さにすることで、従来のアウトソールに比べてCO2eを削減している。また、アウトソール中部に備えつけられた“トルションバー(アウトソール前後を連結するパーツ)”を完全に省略することで、原材料使用量の節約を実現しつつ、ランニング中における体重移動時の屈曲性を向上させた点も特徴だ。

 アッパーの素材には、リサイクルポリエステルを77%、木材パルプからつくられた天然素材のテンセルを23%使用。環境負荷を低減しながら、高いパフォーマンスを実現するなめらかな軽量アッパーに仕上げている。

 ちなみに、アッパーとアウトソール構造は“タングラムの原理”をもとに考案されたもの。廃棄の際に細かく分解できるよう、ひとつひとつのパーツをパズルのように組み合わせてアッパー素材とアウトソールが構成されており、廃棄物の削減へつながるようつくられているという。

 このほかライニング、シューレース、刺繍部分にはすべて、リサイクルポリエステルを100%使用。ソールのサイドに、素材から廃棄までのライフサイクルステージとプロジェクト全体の合計カーボンフットプリント“2.94kg CO2e”が記載されているのもポイントだ。

●製品仕様
・価格(消費税込):1万3500円
・サイズ:23.0~31.0cm
・重量:153g
・カラー:コアブラック/アシッドレッド、クラウドホワイト/カーボン、コアブラック/ブリス、グレーファイブ/セミターボ(オールバーズ限定カラー)

Gallery【画像】パフォーマンスも環境性能もハイレベルのランニングシューズを見る(10枚)

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